音楽への熱量をトリガーに、自分ごと化を促進
━━御社では、スーパードライと音楽を組み合わせた取り組みを続けてこられました。その背景と、今回「Spotify On Stage Tokyo 2025 Year-End Special」との連動キャンペーン施策に至った経緯を教えてください。
量販営業を経て焼酎・洋酒のブランドマーケティングを担当後、現職に。スーパードライの缶・量販商材を軸に、ファンイベントの企画なども手がける。「いかにスーパードライが選ばれ続けるか」をミッションに、ブランド接点の強化を推進している
磯谷:スーパードライには「気持ち高まる瞬間」というブランドパーパスがあります。ライブをはじめ、気持ちが高まる瞬間に寄り添うブランドでありたいと思っている中で、音楽はそのトリガーとなる重要なコンテンツです。
また私たちはブランド戦略の軸として「冷え」を掲げています。ビールの根源的な魅力である「冷えた美味しさ」と音楽による「気持ちの高まり」を掛け合わせた接点を強化するという考えが、今回のSpotifyとの取り組みの出発点になっています。
━━課題感という観点ではいかがでしたか?
磯谷:スーパードライは認知率が非常に高いブランドです。ただ、「知っている」だけでは購買につながりません。近年、ビール類市場が厳しい環境のなかで、特に低関与層に対してブランドの接点をどう強化するかが課題でした。
音楽ファンのコミュニティに入り込み、「このアーティストとスーパードライが一緒に取り組んでいるんだ」と感じていただくことで、「自分ごとのブランドとして手に取ってみよう」というつながりが生まれると考えていました。
長年の営業経験を経て、ビールマーケティング部へ。缶から飲食店向けの瓶・生ビールまで、国内ビールのブランディング全般を担う。「スーパードライを日本の人々にもっと好きになってもらう」ことをミッションとする
宇都宮:ビールに興味のない人に関心を持ってもらうのは難易度が高いことです。ただ、その人が既に熱中しているものの文脈に入っていけば、自然に自分ごとにしてもらいやすくなります。Spotifyのユーザーは音楽への熱量が高いので、その入り口から「スーパードライも飲んでみようかな」と思っていただける可能性があるというのが狙いでした。
「アーティストを応援するブランド」として受け入れてもらう
━━SNSや他のプラットフォームとは異なる形で、Spotifyがファンとアーティストをつなぐプラットフォームとなっている理由はどこにあると考えていますか?
Spotify:Spotifyは「音楽を聴くツール」であると同時に、「ファンがアーティストへの応援の気持ちを表現する場」でもあります。その文脈のなかにブランドが「ファンと一緒にアーティストを後押しする仲間」として存在できれば、ファンはそのブランドをより身近に感じ、自然に手を伸ばすことにつながります(過去の関連記事)。
Spotifyはミュージックビデオ機能のローンチや数々のオフラインイベントなど、聴くだけでなく、見る、そして体験するプラットフォームとしての側面も強化してきました。ファンとアーティストをつなぐ多様な接点を持つ場として、着実に進化しています。
━━アサヒビールとSpotifyの協業は、今回が初めてではないそうですね。
宇都宮:2023年末にアーティストの年間メッセージを届ける企画を皮切りに、2024年には銀座のスーパードライコンセプトショップでアーティストとファンを招いたポッドキャスト公開収録を一緒に行いました。
アーティストとファンが目の前で対談し、気持ちが高まった瞬間にスーパードライで乾杯するという体験ができ、喜んで帰っていただいたファンの皆さんの姿が印象的でした。そこで得た手応えがあったからこそ、今回のキャンペーンへの投資にも踏み切れたと思っています。
サウンドオンの時代。ミュートされないマーケティング戦略を、Spotifyと考えませんか。
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