国内外で「敏感肌(ダーマケア)市場」が拡大
キュレルは「Cure(治癒)してWell(よい)状態に導く」を語源とし、セラミドケアを一貫して掲げる花王の乾燥性敏感肌ブランドだ。
国内の敏感肌市場は、外気湿度の長期的な低下や大気汚染、花粉の増加といった環境悪化を背景に右肩上がりで伸長を続けており、2025年時点で約1,250億円規模に。キュレルはこの市場で長くNo.1を維持しており、2026年1〜5月には過去最高となる35.4%のシェアを記録した。
2026年上期に投入した新商品「スキンリペアUVセラム」(敏感肌用日焼け止め市場でシェア24.2%)と「角層深部バリア美容液」(同美容液市場で33.2%)も、各カテゴリーで上位シェアを獲得している。
視線をグローバルへ向けると、市場はさらに大きい。グローバルの「ダーマケア(敏感肌)市場」は2025年時点で約4兆9,500億円と、この10年で約2.8倍に拡大。欧州で約1兆5,000億円、米国で約1兆4,320億円と、いずれも1兆円を超える有望市場だ。
花王は化粧品事業で「グローバル・シャープトップ」を掲げ、個性の異なる6ブランドを日本発型・欧州発型・アジア型の3パターンで展開している。キュレルはこのうち、日本の強みを欧州へ持ち込む日本発型ブランドの中核を担う。
中期計画の進捗も順調だ。「2027年の中期売上目標を1年前倒しで達成できる見込み」(原田氏)で、CAGR(Compound Average Annual Growth Rate:年平均成長率)も、中期計画策定時の8.2%から11.4%へ引き上がった。
現地の主要流通で信頼と実績を積み重ね、配荷を拡大
キュレルのグローバル戦略でポイントとなるのは、海外での売り方だ。キュレルが採るのは、現地の主力流通とエクスクルーシブに組み、実績と口コミを積み上げ、他流通へさらに展開していくという段階的なスタイル。
「まずは関心を持ってくださる主力流通とエクスクルーシブで組み、確実に実績を作ることを第一歩にしています」(原田氏)
たとえば、2025年9月に上市したカナダでは、主力チェーンとのエクスクルーシブ展開で目標週販金額を早期に達成し、流通からも高い評価を得た。2019年に参入したイギリスでも着実に売り上げを伸ばし、2026年5月には流通からの引き合いを受けて、主要400店舗へ配荷を拡大。店頭売上は1〜5月で前年比124%伸びている。
グローバルでの展開は、2026年上期時点で16エリアとなっており、年内に24エリアまで拡大させていく計画だという。
