ブランドの原点「本質スキンケアを手に取りやすい価格で」
1982年の誕生以来、SOFINAは「皮膚科学に立脚した、安心して使える本質スキンケアを、誰もが手に取りやすい価格で」という理念のもと、化粧品カテゴリにおける中価格帯市場を牽引してきた。その歴史を持つブランドが2026年、「生きる力を呼び覚ますサイエンス」をブランドステートメントに掲げ、新生SOFINAとして始動する。
SOFINAは現在、スキンケア・ベースメイク・美容液の各カテゴリで2025年度シェアNo.2を獲得するなど、日本市場での地盤は盤石だ。その強みを土台に、さらなる成長に向けた新たな展開を打ち出した。
「ブランド創設時に掲げた、本質的なスキンケアを誰もが手に取りやすい価格でという理念を、現在の市場で改めて捉え直しました」(池辺氏)
物価上昇が続くなか「メリハリ投資」の傾向が顕著に
今回の新ブランド投入の起点となったのは、スキンケア市場のデータ分析だ。ドラッグストアやスーパーなどの一般店チャンネルにおけるスキンケア市場では、2,000円未満の商品が数量ベースで約8割、金額ベースでも約半数を占め、伸長傾向にある。一方で、現行のSOFINAは3,000〜5,000円台の価格帯に位置しており、マーケットとのギャップが生じていた。
ただ、SOFINAがデータから読み解いたのは、「生活者は単に安い化粧品を求めている」という単純な結論ではない。
低価格帯の化粧水ユーザーのうち、実に半数が美容液などの中高価格帯スキンケアを併用しており、この傾向は5年前と比べても拡大している。加えて興味深いのは、2,000円未満の価格帯の中でも、1,000〜1,999円帯は114%の伸長を見せている一方で、1,000円未満の価格帯は縮小していることだ。
「つまり、生活者は単に安い化粧品を求めているのではなく、効果が期待できるものにはしっかりと対価を払う、メリハリ投資をするといった選択をしていることが明らかになりました」(池辺氏)
新・中価格帯の市場開拓へ
こうしたインサイトを踏まえ、花王は1,000〜1,999円という価格帯を「新中価格帯市場」と独自に定義。「SOFINA BASIC+」投入で、この領域でのポジショニング確立を目指す。
「SOFINA BASIC+」の位置づけは、単体での収益追求にとどまらない。「SOFINAブランドのエントリーラインとして、多くの生活者との新たな接点拡大に向けたマスコミュニケーションを実施し、継続的に育成をしていく」と池辺氏が語るように、ブランド全体のLTV最大化を見据えたポートフォリオ戦略の起点として設計されている。「SOFINA BASIC+」でSOFINAと出合った生活者が、メリハリ投資の「効果重視」枠としてSOFINA iP(美容液)やPrimavista(ベースメイク)を選び、さらにALBLANCやSYNC+へとステップアップしていく導線だ。
2030年には2025年比で売上150%、国内ユーザー数は1.7倍の420万人を目標に掲げる。また、SOFINAは化粧品事業のグローバル成長を担う6ブランドの一つに位置付けられている。「SOFINA BASIC+」は今後、香港・台湾での発売も予定しており、アジアでの展開も進めていく計画だという。
