顧客の体験にフォーカスし、「辛口」の提供価値を拡張
──直近20年の歩みを振り返り、「アサヒスーパードライ」として展開されるビジネスにおいて変わったことや、変わらず大切にされてきたことは何でしょうか。
変わらないことは、1987年の発売以来磨き続けてきた「飲んだ瞬間の飲みごたえ」と「瞬時に感じるキレのよさ」という“辛口”の独自価値そのものです。そして、時代を生きる人々の挑戦と前進を応援し、その「気持ち高まる瞬間」をともに分かち合うというブランドの価値観も変わることなく、絶対的な軸として脈々と受け継がれています。
入社後、広域量販企業を担当する営業を経験し、2018年からビールマーケティング部に所属。新ジャンル「クリアアサヒ」のブランドマネジメントを経験した後、2024年より「アサヒスーパードライ」のブランドマネージャーに従事。
一方、変わったことは「辛口の提供価値の拡張」です。かつての販促費を投じた「点」の認知拡大から、お客様の「体験」や「文脈」に主語を置いた中長期的なファン作りへシフトしています。
36年目の初のフルリニューアルをはじめ、嗜好・時代の変化を捉えて独自価値を大胆にアップデートし続ける姿勢こそが、この20年で最も大きく進化したことだと考えています。
1987年に誕生し、ビールに「辛口(ドライ)」という新しい概念を生み出した。「さらりとした飲み口、キレ味さえる、いわば辛口の生ビール。」というコンセプトのもと様々な挑戦を続け、2022年には発売以来36年目で初めてフルリニューアルを実施。中味・パッケージ・コミュニケーションを同時に刷新し、特長である“辛口”のコンセプトはそのままに、中味の処方を変更し“キレのよさ”は維持しながら“飲みごたえ”を向上させた。
(ブランドサイト:https://www.asahibeer.co.jp/superdry/)
モノ消費からコト消費へ。あらゆる顧客接点で感動体験を提供
──この20年で生活者を取り巻く環境も大きく変化しました。変化に応じてブランドとしての広告・コミュニケーション施策をどのように変化させてきましたか。
近年、生活者の価値観は多様化し、モノ消費から「コト・体験消費」へ変化しました。これに応じ、広告・マーケティングも「TVCM中心の認知拡大」から「体験の共有とエンゲージメントの構築」へとシフトしています。
「生ジョッキ缶」による体験価値の提供や、アルコール分3.5%の「ドライクリスタル」による新たな選択肢の提示、さらに直近ではビールの温度を4℃未満で提供する「スーパーコールド」認定店の展開、ブランド世界観を五感で体感できる体験型施設、音楽やスポーツといったファンダムの文脈に深く入り込む施策など、生活者のあらゆる接点で驚き・感動・ワクワク感をともなった「うまい!」をリアルとデジタル双方で体現する施策に注力しています。
「やっぱりビールはうまい」──市場の新たな流れを生み出す
──これからの時代に向けて、ブランドとして挑戦したいことをお聞かせください。
これからの時代に向けてチャレンジしたいのは、「ビールの枠を超えた新しい飲用文化の創造」です。
国内市場においては、2026年10月の酒税改正という大きな節目に向けて、お客様インサイトを捉えた「冷えた状態で最高にうまい“辛口”の刷新」で新たな価値を提案します。若年層を含む幅広いお客様に「やっぱりビールはうまい」と感じていただける、感動体験を届け続けます。既存のビールファンのみならず、まだビールの魅力に出会っていない層をも巻き込み、もう一度市場全体の流れを変えていきます。
常にビールの新しい流れを切り拓いてきたスーパードライは、これからも“辛口のうまさ”に挑戦し続け、お客様の最高のうまい! に応え、ビール市場の活性化・魅力化に取り組んでいきたいと考えています。
──「アサヒスーパードライ」の次の20年も楽しみです。ありがとうございました!
