電通グループは、社内組織「電通イノベーションイニシアティブ」および国内電通グループ5社と共同で組成したXRテクノロジーに関する共創型組織「XRX STUDIO」を調査主体として、「メタバースに関する意識調査2022」を実施した。
メタバースの認知、約4倍の増加
まず、「メタバース」という言葉の認知度について調査した。その結果、2022年は全体で71.0%が認知しており(「どのようなものか知っている」「見聞きしたことがある」の合計」)、前年比で+52.4ptと増加した。特に40~50代は71.8%(前年比+57.9pt)となり、大幅に認知が拡大した。
次にメタバース上における課金サービス年間利用者数を調べると、前年比の1.4~1.7倍に増加した。一人当たりの年間利用額(平均)も前年比1.6~2.2倍に増加し、課金サービス年間総利用額は前年比で約3倍となった。
Z世代の女性はメタバース上のクリエイティブな活動に関心
続いて、メタバース上でできることについて項目ごとの関心を尋ねた。すると、Z世代の女性は全体と比べて「アバターの作成・カスタマイズ」「自分に似せたアバターの作成」「空間の設計・デザイン」など、クリエイティブな項目のスコアが10pt以上高いことがわかった。
メタバースを体験したことがある人の特徴を調べると、「新商品や話題の商品・スポットの情報は、自分から周囲の人へ発信する」「複数の手段・視点で情報収集を行っている」「日頃から情報収集を積極的にしているほうだ」など、アーリーアダプターの特徴を示す項目が20pt以上高い結果となった。
最後に、メタバースにおいてどんな体験を行ったことがあるかを尋ねた。Z世代は全体と比較して「非日常との出会い・異空間の体感」「仮想空間上で利用できる、3Dアイテムの購入」などのスコアは低く、「アバターの作成・カスタマイズ」「仮想空間上でのユーザー同士のコミュニケーション」などのスコアが高くなった。
一方、40~50代は「仮想空間上でのユーザー同士のコミュニケーション」「仮想空間上でのイベント参加」のスコアは低く、「仮想空間上に再現された街やスポットの散策」「自分に似せたアバターの作成」などのスコアが高くなった。
【調査概要】
調査対象:日本全国15~59歳の2,000人
調査手法:インターネット調査
調査期間:2021年調査は2021年11月2日(火)~11月4日(木)、2022年調査は2022年8月30日(火)~9月2日(金)
調査機関:電通マクロミルインサイト
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