博報堂生活総合研究所は、2月の消費意欲指数を調査した「来月の消費意欲」を発表した。同調査は、1月4~10日に20~69歳の男女1,500名に対して行い、消費意欲を点数化。結果を「来月の消費予報」として発表する。
2月の消費意欲指数は44.6点。前月比は-3.3ptだが、前年比でみると+1.7ptと上昇した。
消費者意欲は2月としては過去5年間で最高値
例年2月は、年末年始の支出の反動で、1年で最も消費意欲指数が落ち込む月となる。今年も前月から―3.3pt低下したが、例年の下げ幅より小さく、前年比では+1.7ptと上昇し、2月として過去5年間の最高値となった。
消費意欲指数の理由では、前月と比べて消費にポジティブな回答(前月比112件)が減少し、ネガティブな回答(前月比136件)は増加している。ポジティブな回答では、「(新年・正月など)季節的な意欲向上」や「セールがある」が減少している。ネガティブな回答では、「今月までに多く使った反動で節約」や「欲しいものがない・既に買った」が大幅に増えている。
また、「物価高・値上げ・円安」は前月より減少したものの、依然多く見られる。
だが、前年と比較して消費にポジティブな回答は増加、ネガティブな回答では前年並みとなっている。具体的にポジティブな回答では「(旅行など)欲しいもの/出費の予定がある」が増加し、ネガティブな回答ではコロナ禍関連が大きく減少した。
年末年始で出費が増えた反動や物価高の影響はあるが、旅行などへの意向が後押しをして、例年よりも消費意欲の高い2月となると予測される。
前月比では消費意向が減るも、前年比では娯楽分野を中心に増加
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は24.3%で前月比は-4.0ptと低下するが、前年比では+1.8pt上昇し、消費意欲指数と同様の動きがみられた。
前月比では、16カテゴリーの消費意向のうち、「ファッション」「外食」「レジャー」など7カテゴリーで20件以上減少した。一方、前年比では「旅行」「書籍・エンタメ」の2カテゴリーで20件以上増加している。
前月比では幅広いカテゴリーで消費意向が減少しているが、前年比では娯楽関連を中心に消費意向が高まることが見込める。
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