LINEとヤフー、PayPayが販促支援で連携
2022年12月、LINEとヤフー、PayPayは、マイレージ型の販促プラットフォーム「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」の2023年春からの提供および、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」の設立を発表した。
「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」は、参加するメーカーの対象商品をオフラインでは対象店舗にてPayPayの決済で、オンラインでは「Yahoo!ショッピング」の対象ストアで購入すると、それぞれの商品の購入金額に応じてマイルが貯まる。
ユーザーは自身の購入した商品の購買情報を「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」のサービス画面上で確認できるとともに、マイルを貯めることでPayPayポイントなどの特典が受けられる。
同取り組みにより参加企業は、ユーザーのオフラインとオンライン双方での購買や行動の傾向などをつかめ、購買データを活用して3社のプラットフォームを利用した販促の実行が可能。従来のスポット型キャンペーンと比較して販促コストを抑えられる上に、LTV(顧客生涯価値)の最大化を実現し、ロイヤルカスタマーの増加が考えられる。
オフラインでは、消費者がどこで、何を購入しているか把握できず、購入者への継続的・効果的なマーケティング活動が難しい。ヤフー代表取締役社長の小澤隆生氏は、「オフラインでの消費者のデータをしっかりと獲得するためにこれまで『PayPay』に投資してきました」と語り、新たな販促プラットフォームへの意気込みを見せる。
また、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」は、メーカー企業へのCRM機能の提供と、リアルタイムでのPOS連携に向けて、3社と参加企業間で協議するもので、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」提供開始時には10社以上が参加予定。
さらに「PayPay」は、これまで加盟店向けに提供してきた「PayPayクーポン」の新機能として「商品クーポン(仮)」を2023年5月以降に提供する予定だ。
これまでの加盟店ごとのクーポンとは違い、同クーポンは商品ごとに発行する。ユーザーがアプリ上で事前にクーポンを取得し、対象店舗にて特定の商品を購入すると「PayPayポイント」が付与される。メーカーは同アプリでクーポンを発行することで、その時期に販売を強化したい商品をユーザーに訴求することが可能になる。
5プラットフォームでCookie依存しない計測を
電通デジタルは、デジタル広告におけるCookieに依存しない計測基盤「X-Stack Connect(クロススタック・コネクト)」において、LINEの「LINE Conversion API」、Twitterの「Conversion API」、TikTok for Businessの「Events API」との連携を開始した。
これにより、従来対応しているGoogle社とMeta社を含め、5つのプラットフォームで、従来のWebサイトによるCookie計測ではなくサーバーのアクセスログやフォーム入力情報での計測に対応したサーバーサイド計測が可能になる。
「X-Stack Connect」は、2021年に本格提供を開始した計測基盤。サーバーへのアクセスログやフォーム入力情報の収集・整形を型化し、汎用的に各プラットフォーマーへの接続を行うことで、持続可能性の高いコンバージョン計測を実現する。さらに、その基盤は広告主企業が保有するクラウド環境下で構築することを原則としているため、企業が取得した個人情報などのデータをセキュアな環境で利活用することが可能。
花王、生活者とつながるプラットフォームを開始
花王は2022年12月より、生活者と直接つながる双方向のデジタルプラットフォーム「My Kao」を立ち上げ、運用を開始した。
My Kaoでは、暮らしに役立つ情報や花王のサステナブルな取り組み、各ブランドの旬な情報などを集約して発信。MyKao内には美容に関する双方向型のコミュニティサイト「KaoBeautyBrandsPlayPark」を開設し、社内外の専門家やインフルエンサー、ユーザーの声を基に共創型のコンテンツを制作・展開する。あわせてECサイト「My Kao Mall」も開設することで、コンテンツに触れたユーザーが商品を購入できるようにした。
My Kaoでは「My Kao ID」という共通のOne-IDを基に会員サービスを展開する。これにより、ユーザーの暮らしに関する様々なデータを収集。集まったデータに基づいてユーザーへの理解を深め、新しい商品やサービス開発につなげる。
