博報堂生活総合研究所は、2023年4月の消費意欲指数を調査した「来月の消費意欲」を発表した。同調査は2023年3月2~6日に20~69歳の男女1,500名を対象に行い、消費意欲を点数化。結果を「来月の消費予報」としている。
4月の消費意欲指数は47.7点。前月比は+0.4ptで前年比は-0.3ptと共に横ばいとなった。
消費意欲指数が季節的な要因で前月より増加 それ以外の意欲は低下
例年4月は、3月からの消費意欲指数変動が少ない月となる。今年も前月比で+0.4pt、前年比でも-0.3ptで、前月比・前年比ともに大きな動きはなかった。
消費意欲指数の理由でも、前月と比べて消費にポジティブな回答、ネガティブな回答ともに件数はほぼ変化がなかった。
具体的な回答を見るとポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春だからなど)季節的な意欲向上」が増加しているが、「(旅行など)出費の予定/欲しいものがある」は減少している。一方、ネガティブな回答では、「欲しいもの・意欲がない」が増加し、「金銭的な理由で節約・我慢」は減少した。また、「物価高・値上げ・円安」は少し減少したものの依然高い水準が続いている。
また、前年と比べると、消費にポジティブな回答(前年比50件)が減少し、ネガティブな回答(前年比37件)は増加している。具体的にポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春物が欲しいなど)季節的な意欲向上」が減少している。一方、ネガティブな回答では、「金銭的な理由で節約・我慢」は減っているが、「物価高・値上げ・円安」では大幅に増加している。
春に向けた消費意欲は高まっているが、物価高の影響もあってか、それ以外の消費意欲が大幅に上昇出来ない様子が見られる。
新生活に向けて「家電・AV」の消費以降は増加 前年比では特に変化は見られず
次に、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合を見ると26.8%で、前月比-1.6pt、前年比-0.7ptと、どちらもやや低下している。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比で20件以上増加したのは「家電・AV」のみ。減少したカテゴリーは特に見られなかった。また、前年比では、20件以上増減したカテゴリーも特に見られなかった。新生活準備などにより一部のカテゴリーでは意欲が高まるようだが、それ以上の動きはない4月になると考えられる。
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