日立製作所は、生成AIの安全・有効な社内外での利活用を推進する新組織「Generative AIセンター」を設置する。
今回設置する組織は、生成AIに造詣の深いデータサイエンティストやAI研究者と、社内ITやセキュリティ、法務、品質保証、知的財産など業務のスペシャリストで構成。文章の作成・要約や翻訳、ソースコード作成など、日立グループ内の様々な業務で生成AIの利用を推進し、生産性向上につなげるノウハウを蓄積するとともに、クライアントに対しても安心・安全な生成AI利用環境を提供する。
具体的には、生成AI利用におけるリスクを考慮した「業務利用ガイドライン(※)」を策定するほか、社員向け相談窓口を設置。ガイドラインではカバーが難しい問い合わせや相談にも対応する。また、日本マイクロソフトの「Azure OpenAI Service」などを活用して社内利用環境「Generative AI アシスタントツール」を整備。2023年5月末にも利用を開始する予定だ。同ツールを通じて、議事録の自動生成やシステム実装でのローコード・ノーコード化を推進する。
※2023年4月末に第1版を既に発行しており、今後、業界動向を踏まえて継続的に内容をアップデートしていく
社外に対しては、生成AIの導入を検討している企業を対象に、生成AIの先端的なユースケースや価値の創出を支援するコンサルティングサービスを2023年6月より提供開始する。Azure OpenAI Serviceを活用した環境構築支援サービスや運用支援サービスも提供予定だ。
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