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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

デジタルで広がる、オフライン広告の可能性

2022年に話題となった「オフライン広告」 SNSでの話題化は“ファンを起点に”起こす傾向

SNSを駆使してファンの間で話題化させる BtoB企業のOOH施策

 2022年は例年と比較をしても、BtoB事業を展開する企業がOOHを数多く展開していたのが印象的でした。

Notionが羽田空港に掲出した看板
Notionが羽田空港に掲出した看板

 クラウド型の情報共有ツール「Notion」が2022年8月に実施したグローバルキャンペーンでは、世界8都市で同時に広告を展開。日本国内では、東京駅などの主要ターミナル駅や羽田空港、バス停などで掲出されました。

 特に興味深かったのが、普段Notionを利用しているユーザーを中心に「発見報告」がSNSで発信・拡散され、まだ知られていないユーザー層に広がっていった点です。根強いファンが付いているサービスこそ活きる施策といえるでしょう。既に知っている人がSNSで発信することで、結果として知らない人に広がっていく、これはまさにSNS時代の王道勝ちパターンと言えます。

 Notionと同じく、2022年8月に掲出されたクラウド人材管理システム「カオナビ」の広告も興味深い事例でした。

渋谷駅で掲出されたカオナビの広告
渋谷駅で掲出されたカオナビの広告

 同広告では、「すべての才能が、カオを出す。」というキャッチコピーで同システムの特徴を表現。仮面ライダーに登場するショッカーが覆面を取る動きで「カオナビ」の特徴である顔写真による人材情報管理についてアピールをしています。

 一方、「ショッカーに扮しているのは一体誰か」が同時に話題になりました。公式発表前に正体に気づいた“中の人”のファンを中心に、SNSで広く拡散されたおもしろい事例でもあります。知名度が高いタレントの起用に加えて、見た人自身に考えさたり、調べさせたりする設計になっており、タレントのファン経由で認知度を上げていたのが特徴的でした。

ビジュアルと音声で訴求をできるアドトラックに再注目

 2022年4月に掲出されたDonutsのクラウド勤怠システム「ジョブカン」のアドトラックも印象的です。ナイトワーク関連の広告出稿が多い印象のアドトラックですが、ビジュアルと音声を使用して訴求ができる媒体の価値を理解して活用しています。

勤怠管理「ジョブカン」のアドトラック活用例
勤怠管理「ジョブカン」のアドトラック活用例

 外出自粛の影響で一時期はほとんど埋まらなかった広告枠にもコンテンツが入るようになり、街全体が盛り上がってきた印象もあります。今後の動きが楽しみですね。

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この記事の著者

加藤 誠也(カトウ セイヤ)

株式会社ビズパ アドクロ編集長

 食品メーカーで営業職を経験後、2019年に同社入社。主に、編集長として広告・マーケティングの情報メディア「アドクロ」のコンテンツ制作を担当。「広告巡礼」を日課としており、Xでは見つけた広告事例に考察を添えて発信、テレビ出演やセミナー登壇も多数。 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/18 08:00 https://markezine.jp/article/detail/42706

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