行動ターゲティングで分かる広告反応の実態
例えば、あるユーザがアフィリエイト広告に接触しサイトへの誘導(初回訪問)を果たした後、サイト来訪を何度か繰り返した後で、最終的にYahooリスティング広告接触によりサイト誘導を行った際に商品購入に至ったと仮定します。
従来のコンバージョン分析では、「Yahooリスティング広告」が成果として計測されるのですが、ユーザの商品購入を促すきっかけとなった「アフィリエイト広告」に関してはクリック数のみのカウントとなり成果としては計測されることはありません。
これに対して行動ターゲティングでは、ユーザ行動を喚起する認知広告としての「アフィリエイト広告」と購入時点における成果広告としての「Yahooリスティング広告」を区別し、認知広告である「アフィリエイト広告」からサイトに誘導される頻度と成果に結びついた回数を広告効果として評価します。このような、広告に接触したユーザが一連の行動を繰り返しながら成果に至る、間接的な広告効果を「ポストクリック効果」といいます。
ポストクリック効果とは?
広告ポストクリック効果は、アクセス解析で行う広告クリックから生じるアクセス数の集計とは異なり、最初にクリックした広告からサイトへの誘導頻度を評価対象とします。通常ユーザ行動のプロセスでは、広告クリック時点でのサイト誘導よりも、ユーザの記憶に残る認知広告からサイト誘導を繰り返す方が多くなる事が想定できます。
これを図解で示したのが、広告の直接的効果と間接的効果の関係図(下図)です。時間経過に伴い間接的効果が直接的効果を上回るため、獲得広告よりも認知効果が高い広告媒体の把握がより重要であることが分ります。また、2つの曲線が交わるポイントは、広告認知からもたらされる間接的な成果が広告クリックによる成果を超えるまでの時間を表し、これが最大化できる広告掲載期間であることがわかります。
広告ポストクリック効果では、ユーザの行動喚起に影響を与える広告(認知広告)からの誘導頻度と認知広告から成果に繋がるまでに要する時間が重要な検証項目となります。