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探訪!時代をとらえ、成果につなげるテレビ活用術

「どうする?GOする!」タクシーアプリのGOが仕掛けたブランド想起のためのテレビ活用術


ブランド想起率が2倍も向上!

――テレビCM施策を行ったことで具体的にはどのような成果が得られましたか?

 テレビCMの定量的な成果でいうと大きく二つあります。一つ目が、新規ユーザーの月間の流入数が実施前と比較して約2.5倍になった点。二つ目は、認知度の向上が図れた点です。助成想起においては、テレビCMを始める前の約2倍、地域によっては約3倍まで上がりました。

 定性的な部分で言うと、「GO」というブランド自体の好感度が大幅に向上したことが挙げられます。これは、出演タレントさんの力が非常に強く、会社名をGO株式会社に変えることにもつながっています。

――テレビCMを数多く出稿してきた御社から見て、統合マーケティングの視点で見たテレビの広告媒体価値に変化はありましたか?

 テレビCM開始からまだ2年程度なので、当社としてテレビCMの変化は特に見られていません。ただ、視聴率は若い世代であるほど確実に減っています。

 しかし同時に、20〜30代などの若い世代は、新しいアプリへの抵抗が少ないことや、タクシーの乗り方がまだ定着していないことが前提にあり、非常に多くの方にダウンロードしていただいています。実際、最初にダウンロード数が伸びたのは20代女性で次が20代男性という順番でした。特に、若い女性にとっては手を上げてタクシーを呼んだり、電話をかけたりすることに抵抗を感じるというインサイトから、タクシーアプリは待ち望まれた存在とも言えるものでした。

アプリでタクシーを呼べる利便性が、従来の呼び方に抵抗感がある層にフィットした

 つまり、テレビCMは、接触している頻度は少ないはずですが、認知をしっかり獲得でき、作り方次第では自分ごと化させやすいというのが特徴的だと考えています。

テレビCMは認知拡大に向けた重要な施策の一つ

――今後のテレビCM活用や事業における挑戦について、展望を教えてください。

 先述の通り、現在の「GO」アプリの普及度は、全タクシーの実車数から見れば1割未満に過ぎません。したがって、認知度を上げることで引き続き利用を促進していきたいです。

 また、「GO」にはタクシーを呼ぶ以外にも多くの機能が実装されているのですが、そこを伝えるのにはテレビCMだと短すぎるという課題があります。だからこそ、タクシー車内の端末には機能説明に特化したクリエイティブを流すなど、媒体を連動させて使い分けていきたいと考えています。

 今後は、タクシーの相乗りをはじめ、「オンデマンド・モビリティサービス」として引き続きサービスを拡充したいと考えています。

 新しいサービスを拡大するとなると当然、これまでタクシーを使用してこなかった方含めて、サービスについて認知拡大を行う必要性が生まれます。そうしたフェーズにおいてテレビCMの強みを発揮させるためにも、今後も引き続き活用法を考えていきたいですね。

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この記事の著者

三ツ石 健太郎(ミツイシ ケンタロウ)

早稲田大学政治経済学部を2000年に卒業。印刷会社の営業、世界一周の放浪、編集プロダクション勤務などを経て、2015年よりフリーランスのライターに。マーケティング・広告・宣伝・販促の専門誌を中心に数多くの執筆をおこなう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/01/22 19:58 https://markezine.jp/article/detail/43557

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