MMM活用のためのガイドブック
博報堂DYメディアパートナーズはGoogle Japanと協働の上、マーケティング・ミックス・モデリング(以下、MMM)を実践的に活用するためのガイドブックを公開した。MMMをマーケターが使いこなすために必要な知識や、自社の事業実態に適したモデルの選定指針などを提示する。
MMMとは、広告出稿や売上などのマーケティングに関連するデータを時系列で蓄積し、統計学を用いて分析する手法だ。各マーケティング施策の有無に基づいてデータを比較することにより、その施策の事業成果に対する貢献度を明らかにする。
ガイドブックでは、現在再注目されている統計的因果推論を用い、妥当なモデル構造を検討する方法を掲載。仮定した真のモデル構造から正解となるダミーデータを生成し、MMMによる推定値と比較。モデル構造がメディア効果の推定に与える影響を検討した。
パーパス浸透を担う組織づくりを支援
電通コンサルティングとエモーションテックは「パーパスの浸透を担う新マーケティング組織」の設計・運用支援を開始した。
同サービスではクライアントの企業価値向上を目指し、パーパスに沿った価値創造シナリオを分析・作成。顧客、従業員、投資家など、あらゆるステークホルダーに向けてクライアントのパーパスに沿った提供価値を伝えるための、マーケティング組織の設計から運用までを支援する。
具体的には、企業価値を「事業」「社員」「社会」「環境」の4象限で捉えた電通のオリジナルフレームワーク「統合諸表」を用いて企業の提供価値を整理。ステークホルダーのロイヤルティがもたらす財務・非財務指標への影響度を可視化し「ヒト起点の価値創造シナリオ」を作成する。価値創造シナリオに基づき「パーパスの浸透に向けた価値創造シナリオ分析」「価値創造シナリオをストーリー化したコミュニケーション戦略」「新しいマーケティング業務のマネジメント設計」などを支援していく。
ステマ防止に向けたガイドラインの改定
UUUMは2023年9月1日付けで、ステルスマーケティングおよび優良誤認(※)を防止するため「広告表示ガイドライン」を改定。プロモーション動画やSNS広告において順次適用を開始した。
今回の改定により、YouTube動画の冒頭でプロモーションを含む旨をクリエイターからユーザーに告知するほか、動画内でもクライアント名もしくは商品名と動画の関係性を5秒程度表示する。SNSにおいては、クリエイターが同社やクライアントの依頼・指示で投稿する場合、金銭の授受に関わらず原則PR表記を行う。※商品・サービスの内容が実際のものよりも著しく優良であると消費者に誤解させること
テレビ局4社と実証実験を開始
博報堂DYメディアパートナーズは、TBSテレビ、北海道放送、札幌テレビ放送、北海道テレビ放送、北海道文化放送とともに、テレビCM素材の前日差し替えに関する実証実験を開始した。今後、博報堂DYグループが提供するサービスに前日差し替えの機能を組み込むことで、従来の運用型テレビ広告から「高度運用型テレビ広告」への転換を目指す。
コープデリ連合会がリテールメディアを導入
フリークアウトは、小売事業者向けプラットフォーム「Freak Out Retail Media Platform」の提供を開始した。第一弾のクライアントとして、コープデリ生活協同組合連合会への提供を行う。
同プラットフォームでは、小売事業者向けに広告枠の開発や購買履歴をはじめとしたデータの利活用などを支援。広告主に対しては、新たな媒体への出稿機会を提供するとともに、購入を成果指標とした効果計測や最適化、購買データを活用したターゲティングなどを実現する。