製品の悪口は機械と人間で監視
消費者発信コンテンツの中でも、最も取り扱いが困難なのは、製品の悪口だろう。Bazzarvoice社では、罵詈雑言、卑猥な表現、無関係なコメントなどの問題発言を、機械と人間の2段階で監視し削除している。ただ製品の悪口は製品改良に有効なフィードバックでもあるし、悪い評価があることでレビューシステム全体の信頼性が増す側面があるため、悪い評価というだけで削除することはないという。
また、監視の際にレビューの内容を示す「タグ」を1つ、2つ付けることで、検索、集計用のデータとしての精度を上げるようにもしている。
このほか監視の過程で、カスタマーサービスがすぐに対応できるようなクレームについては即座にカスタマーサービスに通報している。迅速に対応することで、不満を抱いている顧客との関係改善が可能になるとしている。またレイティングやレビューなどのデータやテキストは、ポータルサイトやショッピングサイト、製品レビューサイトなど20以上のサイトにRSSフィードを使って配信されることになっている。価格コムが、1つのサイト上に多くの製品をレビューを集める「集中型」のビジネスモデルであるとすれば、 Bazzarvoice社は「分散型」のモデルを採用しているわけだ。
またBazzarvoice社のサービスのもう1つの大きな特徴は、APIを公開することでウェブ解析ツールなどと連携できることだ。ウェブ解析大手のOmnitureとはパートナー契約を結んでおり、簡単な設定だけでBazzarvoice社のシステムとOmnitureのシステムを連携させることが可能。Omnitureのウェブ解析ツールを使って、どのユーザーのどのようなレビューがどの程度、売り上げに影響したのか、などのデータを把握できるようになるわけだ。