サントリーウエルネスが徹底する「広告」への考え方
MarkeZine編集部(以下、MZ):今日は、サントリーウエルネスがMeta社の提供する最新のソリューションを用いて行われている取り組みを通して、AI×マーケティングの可能性を探っていきます。まずは大前提となる部分として、サントリーウエルネスのマーケティング活動に対する考え方をお聞かせください。
飯沼:サントリーウエルネスでは、商品の価値をお客様に正しく伝えることを大切にしています。「ひとりひとりの『生きる』を輝かせる~体と肌と心のつながりを通じて~」をミッションとしており、ブランドとしてお客様の人生をどうすれば輝かせることができるか、ブランドが有する価値をいかにより良く伝えられるかを意識して、広告を制作・展開しています。
MZ:健康・美容のカテゴリー、特にWeb広告においては消費者の不安を煽るような表現が使われているケースをよく目にします。
飯沼:おっしゃる通り、バナー広告などクリエイティブの面積が小さいWeb広告ではとりわけ、ブランドの伝えたいことと、お客様の目を引くための要素がぶつかることがあると感じています。
我々が常に意識しているのは、「効率や結果を優先するあまり、お客様が不安や不快に思われるようなコミュニケーションになっていないか」「自分の家族や友人がお客様だったとして、胸を張ってその広告を見せられるか」ということです。ブランドごとにビジョンやマーケティング戦略は異なりますが、「ブランドの価値を正しく伝えること。そこから外れた訴求は極力控えること」は、いずれのブランドにおいても大切にしていることです。
MZ:飯沼さんがお話しされたような方針を貫くにはパートナー先の協力もあってこそだと思います。アイレップは、サントリーウエルネスの指針にどのように寄り添っていますか?
六浦:サントリーウエルネス様が大切にされている“顧客視点”が最も表れるのは、やはりクリエイティブだと考えています。サントリーウエルネス様のマニュアルを作成・活用しているのはもちろんのこと、広告を見た方が不快に感じる内容になっていないかを毎回チェックしPDCAを回しています。
一方で、メディアやターゲティングに関しては、リーチを広げたりエンゲージメントを深める配信方法を検討したりと、新たな施策の提案も行っており、定例会では必ず複数の新規提案を入れるようにしています。サントリーウエルネス様の理解と判断の速さも相まって、先進的な施策事例を数多く作ってきました。今日お話しするMeta社の最新プロダクトを活用した事例もその一つです。