エンターテインメント業界のデータを活用したデジタルマーケティングサービスを提供するGEM Partnersは「推しエンタメブランド・アワード」を設立し、2023年の結果を発表した。
同社は、データ分析サービス「推しエンタメブランドスコープ」においてエンタメブランドの価値をメディア横断でとらえ、「推しファン人数」「支出金額」「接触日数」を総合した「GEM指数」という指標で数値化。5,000ブランドのデータをもとに「総合部門」「急上昇部門」「信者数部門」として集計結果をランキング化した。
総合部門トップは「Snow Man」に
まず総合部門では、GEM指数が2023年で最も高かったエンタメブランドをランキング化。1位はアイドルグループの「Snow Man」になり、推しファン人数や接触日数のみならず、ファンの支出金額が多いブランドとなった。
2位には「鬼滅の刃」がランクイン。2023年2月に公開した映画や2023年4月~6月のテレビアニメ第3期によって推しファン人数が上昇した。3位は「YouTube」が入り、接触日数が非常に多いエンタメブランドであることが特徴に挙げられた。2023年の平均月あたりの接触日数は一人あたり17日間となり、生活者が日常的に接していることが伺えた。
2023年は「【推しの子】」が急上昇
次に急上昇部門では、2022年と2023年における各カテゴリーのGEM指数、もしくは推しファン人数が最も高い月を比較し、その上昇幅が大きかったエンタメブランドを表彰した。
急上昇部門[総合]1位は「【推しの子】」となり、GEM指数の上昇で2位以下と大きく差を付けた。同ブランドのGEM指数は、アニメ1期放送の2023年4~6月にかけて大きく上昇が見られた。また急上昇部門[アニメ]や急上昇部門[Z世代推し]でも1位を獲得するなど、人気を博した。
2位は「ゼルダの伝説」、3位には「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ」が続いた。ゼルダの伝説シリーズである「ティアーズ オブ ザ キングダム」の月当たりの平均推しファン人数は5.2万人。ちいかわ なんか小さくてかわいいやつのおもちゃ(ぬいぐるみ、玩具、人形、フィギア)に1ヵ月以内に接触した人は、約50%にのぼった。
この他、信者数部門では「ポケットモンスター」「ONE PIECE」「機動戦士ガンダム」がランクインした。
【調査概要】
調査対象:全国15~69歳の男女
調査人数:毎月1万~3万人、累計27万人
集計データ:2022年1月~12月期、2023年1月~11月期調査
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