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『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

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【特集】お客様の「ご愛顧」を得るには?

購入以外のアクションにも価値を見出す 会員プログラムのリニューアルに込められた狙い

 2023年8月に会員プログラムをリニューアルしたユナイテッドアローズ。特筆すべき変更点は、ポイントを廃止して新たに導入した「UAマイル」だ。購入だけでなく同社と会員がつながるためのアクションに対してもインセンティブを付与する仕組みには、店頭での接客レベルを向上し、心地良い購買体験の提供を通じてご愛顧を得る狙いがあった。

※本記事は、2024年2月刊行の『MarkeZine』(雑誌)98号に掲載したものです

リニューアルは接客高度化の第一歩

──昨年8月、御社では会員プログラムの名称を「ハウスカード」から「UAクラブ」へとリニューアルし、提供内容も刷新したとうかがいました。そもそもどのような理念・戦略に基づいてリニューアルを実行されたのでしょうか?

 旧ハウスカードプログラムでは、オンラインとオフラインの会員統合を実現しました。お客様は店舗で購入する場合も、ECサイトやアプリで購入する場合も、同じ会員IDを利用することが既にできていたんです。ただ、店舗における購買体験をさらに向上させるためには、お客様の“シグナル”をスタッフの接客に活かす必要があると考えました。

株式会社ユナイテッドアローズ OMO本部 デジタルマーケティング部 CRMチーム リーダー 池田 沙貴子(いけだ・さきこ)氏

株式会社ユナイテッドアローズ OMO本部 デジタルマーケティング部 CRMチーム リーダー 池田 沙貴子(いけだ・さきこ)氏
広告代理店、旅行会社を経て2018年にユナイテッドアローズ入社。自社ロイヤリティプログラム「ハウスカード」の運営および、顧客コミュニケーション設計に従事。顧客のLTV向上を目指し、MAを中心としたマーケティングだけでなく、現在はLINE、アプリ、Web接客などチャネルを横断した1to1マーケティングの実現に向けて、データ課題の環境整備、活用戦略の企画業務を担う。

 シグナルとは、オンラインでの商品閲覧やお気に入り登録などを指します。来店目的や興味のある商品をお客様に直接ヒアリングしながら探ることは接客スキルの一つですが、会員統合によってつながった情報を参照できれば、ヒアリングをしなくても来店時のニーズを把握して適切な接客ができるはずです。そのための第一歩として実行したのが、今回のリニューアルでした。

──具体的な変更点を教えてください。

 ポイントを廃止してマイルを導入し、購入だけでなくお客様の様々な行動に対して「アクションマイル」というインセンティブを差し上げる仕組みに刷新しました。

 旧ハウスカードプログラムでは購入額に応じてポイントを付与し、年間購入額でお客様の翌年のステージ(会員ランク)が決まっていました。たとえば、1回のお買い物で10万円分の商品を購入された方も、購入額2万5,000円のお買い物を4回された方も、同じステージだったわけです。また、アプリのインストールやメールの受信、ハウスカードとLINE公式アカウントのID連携もお済みで、数多くの商品をお気に入り登録してくださっているお客様でも、年間購入額が条件に満たなければステージを上げることができませんでした。

 そこで、UAクラブでは「アプリのインストール」「LINEのID連携」「店頭での試着予約」「レビューの投稿」など、当社とつながるためのアクションを起こしてくださった方にもマイルを付与しています。その年の購入とアクションで貯まったマイルに応じて翌年のステージが決まるため、たくさん購入してくださった方だけでなく、様々な接点でご自身の情報を共有し、当社と深くつながってくださった方もステージが上がりやすくなる仕組みです。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/17 20:37 https://markezine.jp/article/detail/44882

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