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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

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トヨタモビリティ東京×スマドリがコラボ。カーディーラーで本格ノンアル飲料を提供する理由


カーディーラー×ノンアルコールを反映したコンセプトとは?

MZ:今回、トヨタモビリティ東京、スマドリ社、電通デジタルの3社が協業してカフェのコンセプト開発を行ったと聞いています。その背景を教えてください。

大木:スマドリ社がアサヒビールと電通デジタルの合弁会社となっている関係で、お声がけいただきました。今回は「PIECEキャンバス」という共創型フレームワークを用いて、クリエイティブ発想でパーパスとインサイトから顧客に響く価値を抽出しCXコミュニケーション開発を支援しました。

株式会社電通デジタル ブランドエクスペリエンスクリエイティブ部門エクスペリエンスデザイン第1事業部 事業部長 クリエイティブディレクター 大木 佳氏
株式会社電通デジタル ブランドエクスペリエンスクリエイティブ部門エクスペリエンスデザイン第1事業部 事業部長 クリエイティブディレクター 大木 佳氏

元田:荒田様から今回のお話をいただいたとき、お客様、店舗スタッフの方を含めてコンセプトを考え、どんなお店にしたいか決めたほうが良いと感じ、 この「PIECEキャンバス」の活用が合致するのではと思いました。

MZ:どのようなプロセスを経て、コンセプトが完成したのか教えてください。

大木:今回の取り組みでは、荒田様をはじめとしたトヨタモビリティ東京の社員の方、元田様、電通デジタルのクリエイティブチームが一緒になってコンセプトを設計しました。3日間、有明ガーデン内にあったAriake Miraieに集まってワークショップを実施しました。

荒田:営業時間内にお客様の見えるところで行わせていただきました。

大木:またワークショップを行う前に、有明周辺にお住まいのパワーカップルの方たちにインタビュ―を行いました。その結果をトヨタモビリティ東京様とスマドリ社様に提供することで生活者の理解度を高めていただき、Ariake Miraieにいらっしゃるお客様も観察しながらワークショップを実施しました。

MZ:ワークショップの結果、生まれたコンセプトについて教えてください。

荒田:「Miraiへ、かんぱい」です。パワーカップルの方の多くはお子様が小さく、子連れだと一人でリラックスできる時間をなかなか取れません。そういった方はもちろん、様々な方にノンアルコールで安心しながら楽しめる空間を作っています。

コンセプトを軸に車に関連したメニューを開発

MZ:Miraie Cafeではどのようなメニューを提供しているのでしょうか。

元田:スマドリバー渋谷で働くプロのバーテンダーに「Miraiへ、かんぱい」のコンセプトやMiraie Caféのターゲットをレビューし、メニューを一緒に開発しました。カーディーラー内にあるカフェなので、ゴールデントルクやサンセットドライブなど、車に関連したメニュー名にしています。

 また、グリーン・リフュールはガソリンの注入をイメージし、グラスにトニックウォーターの瓶が刺さっているなど、SNS映えなどを意識した見た目になっています。味に関しても、お茶を淹れてお酒の味を表現するなど、味の奥深さを感じることのできるノンアルコールドリンクを提供しています。

グリーン・リフュール
グリーン・リフュール

MZ:集客や接客で意識していることはありますか。

荒田:車の話はしなくてもいい、フラっと立ち寄れる場所であることを演出するようにしています。カーディーラーに入るのはハードルが高いので、遊んだ日の帰りにお食事やドリンクを楽しんでもらえる場所にしていきたいです。その中でお客様に車について相談いただける場所を目指します。

浅川:現在お子様連れのママたちにお越しいただけることが多いので、お子様と目線を合わせて接客を行うなど、お子様連れに喜んでもらえる工夫を行っています。「ベビーフードがあると嬉しい」というお客様の声を受けて、ベビーフードを即日に買い付けて販売を開始しました。今後もお客様の期待を超える接客を提供したいです。

トヨタモビリティ東京株式会社 Ariake Miraie 担当係長 浅川 絵美氏

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来場者の4割がカフェを利用。独自の会員制度も好調

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2024/02/28 17:09 https://markezine.jp/article/detail/44913

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