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第106号(2024年10月号)
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250万人規模のデータで解説!今月の消費トレンド速報

KPOP人気を支えているのは若年層だけじゃない?!40~50代のファンやコア層の推し活実態を分析

 マーケターにとって、世の中の流行やトレンドを押さえておくことは重要なポイントです。今消費者は何に注目しているのか、どんなニーズを抱えているのか? ヴァリューズが有する国内250万人規模の消費者行動データから、トレンド分析ができるツール「Dockpit」 を用いて、消費者トレンドを探っていきます。

KPOPのファン層はどんな属性?トレンドの中にいる人々を分析

 2023年末のNHK紅白歌合戦(以下、紅白)で歴代最多のKPOPグループが出演し、KPOPの存在感を印象づけました。TWICEの日本市場における成功以降、日本人メンバーが所属するKPOPグループや、NiziU、JO1のようなKPOPにルーツを持つ日本人メインのグループも増えており、KPOPとして日本市場を積極的に開拓する動きも活発化しています。

 今月は、現在のKPOP人気は何によって起こっており、どのような人に支持されているのかをデータから分析してみました。KPOPの第四世代として人気を牽引しているグループを中心に、ファン層の変化や関心の持たれ方について観察し、最新KPOPのトレンドをおさえましょう。

2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)
2023年8月~2024年1月 「KPOP」検索ユーザー数推移(Dockpit/PC・スマホ合算)

BTSの人気を支えるのは、意外と40~50代のファンだった

 はじめに、KPOP関心層の属性を女性グループと男性グループで分けて見ていきます。

 まずは、女性グループから。下のグラフは、それぞれのグループ名で検索した人の属性分布を表しています。JPOPの女性グループである乃木坂46と比較すると、KPOP女性グループに関心を持っている層は女性比率が高い傾向が明らかです。また、年代別で見ると、LE SSERAFIM(ル・セラフィム)を除き、KPOPグループは若い世代に人気が高いことがうかがえます。

2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)
2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)

 次に、男性グループの関心層です。同様にグループ名の検索者の属性を見ると、女性グループの関心層と比較して女性の割合が一気に高くなっています。一方で、JPOPの男性グループであるSixTONES(ストーンズ)やSnow Man(スノーマン)と比較すると、KPOPアイドルは、男性の検索者の割合がやや高く、男性からの関心も比較的高いと考えられます。

2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)
2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)

 筆者は大学時代にKPOPコピーダンスサークルに所属していた経験がありますが、そのサークルのメンバーも当時半分程度が男性で、彼らは男性のKPOPアイドルに対して人として憧れを抱いていたり、KPOPの楽曲やパフォーマンスに関心があったりするようでした。

 年代別の属性を見ると、BTSの関心層は40~50代にボリュームがあるのが非常に特徴的でした。その他のKPOPグループでは、Stray Kids(ストレイキッズ)やSEVENTEENは、20代と40代に山があることが特徴的です。

 弊社で以前リリースした『BTS初心者が「推し活ファン」に定着する過程を行動ログデータから調査してみた』の記事によれば、BTSに関して繰り返しWeb行動を行う人は時間の経過に伴い、40代以上の女性の割合が高くなったことが明らかになっています。グループ別の日本デビュー年はBTSが2014年、SEVENTEENが2018年、Stray Kidsが2020年であることを考えると、日本デビューが早い順に、40代以上の占める割合が高くなっていることがわかります。

 KPOPファンは、20代のイメージが強いかもしれませんが、ファンが定着するに連れて、徐々に40代以上の女性へとファン層のボリュームが移っていくという動きは、ある程度KPOPグループに共通して見られる動きかもしれません。

2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)
2023年2月~2024年1月 検索ユーザーの属性別割合(Dockpit/PC・スマホ合算)
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この記事の著者

小林 友里恵(コバヤシ ユリエ)

株式会社ヴァリューズ データマーケティング局 コンサルタント。

東京大学文学部社会学専修課程を卒業後、新卒でヴァリューズに入社。大手食品・飲料企業を中心としたFMCG業界の他、教育、金融、旅行など様々な業界のマーケティング調査と施策提言を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/03/06 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45035

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