立ち上げ3ヵ月で10万フォロー!ダウンロード数は460%⁉ショートドラマの企業活用事例
中矢氏は3つの活用事例を紹介した。
1つ目は、就職・転職・バイト選びを支援するパーソルが行った、継続発信によるブランディング事例だ。ブランドビジョンを、働くやりがいや喜びを交えたドラマで表現した。投稿本数18本にて、総再生回数は3,977万回を達成。企業アカウントは立ち上げ3ヵ月で10万フォローを得た。
2017年から社内で運用していたXは約6年でフォロワーが8.3万人なので、飛躍的にフォロワーが増えたことがわかる。
「テレビなどのマス広告も実施していますが、効果の比較をすると140倍という結果でした。最初はうそかと思いましたが、それだけのリーチ効果がありました」(中矢氏)

2つ目は、ペットにお留守番させる時に音楽をかけられるアプリの事例。ショートドラマの内容は、ペットを擬人化して、子どもを1人で家に置いていく姿を描写。途中でそれが実は犬だとわかる。寂しさや心細さを和らげるために音楽を聞かせるといった内容だ。
これが響き、SNS合計再生数は1,300万回、サイトへのアクセス数は500%となった。結果、知る→調べる→購入する(ダウンロード)という導線がうまく機能し、ダウンロード数は460%になった。

“見たくなるもの”を作れれば、企業のメッセージは届く
最後は、JALが実施した、ドラマの拡散力を軸としたキャンペーンだ。久米島など沖縄の離島を周遊する旅のキャンペーンだが、まずはドラマを制作して配信し、次にドラマに関するクイズに応募してもらう仕立てにした。
結果ショートドラマの再生数は、1,000万回を超え。すべてオーガニックで、広告は一切回いないという。LPへの流入数は、過去の同じ路線の施策と比較すると、10倍に。キャンペーン応募者数も200%となったことに加え、若年層の参加率が増加した。予約数は、コロナ以前の2019年と比較して250~400%増えた。
「結果として、認知から興味を経て、コンバージョンまで達成し、非常に大きな効果がありました」(中矢氏)

中矢氏は最後に「企業が出したいメッセージをコンテンツにしたときに、それが面白ければ効果が出ることが実証できています。Z世代が、コンテンツの視聴を自由に選択できる環境で“見たくなるもの”を作れれば、企業のメッセージはしっかり届く訳です。もし、ショート動画を通じてお届けしたいと考えていらっしゃる企業様は、お声がけください」と話し、同セッションを締めくくった。