N1のスマホログで生活の様子を可視化
より具体的なイメージを持つために、N1分析でアプリの利用状況を確認します。再現方法としては、1週間のデータを選択し、曜日と時間帯別にアプリの利用時間をプロットしました。文字の大きさで利用時間の長さを示し、IoTカテゴリは色で強調しています。この方法により、アプリの利用状況を視覚的に理解することが可能です。
2つのケースから、異なるライフスタイルでのIoTアプリ実際の利用状況を確認します。
ケース1:IoTは育児生活をサポートする重要な役割
1つ目のケースから見ていきます。
【プロファイル】北海道在住、30代女性、既婚子供あり、専業主婦、世帯年収600~800万
【利用しているIoTアプリ】エアコン「エオリア アプリ」、洗濯乾燥機「スマホで洗濯 洗濯機を遠隔操作&運転確認で効率家事」、赤ちゃんや子供を見守り専用遠隔カメラ「CuboAi ベビーモニター」
夏季の1日で最も暑い14~15時にはエアコンアプリを使用して部屋の温湿度を確認しています。夕方の20時~21時は、子どもから離れることが多いためベビーモニターを使用し、子どもの様子を頻繁に確認しています。洗濯は夕方17時頃に行うことが多く、また22時と7時の利用履歴から夜中に洗濯を予約している可能性も考えられます。これらの情報から、忙しい育児生活の中で、スマートフォンをフル活用し、効率よく家事と育児をこなしている様子が伺えます。(図表8)
ケース2:一人暮らしの相棒
次に、2つ目のケースです。
【プロファイル】南関東在住、30代男性、独身、会社員、世帯年収200~400万
【利用しているIoTアプリ】スマートカーテンやスマートロックなどのスマートデバイスを操作できる「SwithBot」
平日の昼間は仕事で外出しており、朝の7時台と夕方の18時以降にそれぞれ1回ずつアプリを起動していることから、スマートロックを使用して鍵の開閉操作を行っていると推測できます。鍵を探す手間や紛失の心配がないスマートロックが日常に溶け込んでいる様子がうかがえます。(図表9)
いかがでしょうか。IoTアプリの利用率の上昇トレンドと、ユーザーの生活実態について確認しました。IoTの普及率を推進するためには、多様なライフスタイルに寄り添った利用シーンの提供と、ライフイベントのタイミングを狙うことが重要となるでしょう。
調査概要
・調査方法:スマートデバイスのアプリケーション利用ログを収集
・調査期間:2019年5月~2023年12月
・調査対象:Androidデバイスを保有する全国15~69歳の男女
・サンプルサイズ:約38,000/月平均(※各月変動)
※本文の数値はマクロミルが独自に推計したスマートデバイス・インターネット利用人口にウエイトバック処理を行っています。
※本文の数値は四捨五入した値を表記しています。
※百分率表示は四捨五入した値のため合計が100%とならない場合があります。
※アプリログデータ「A-cube」を利用しています。
