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第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

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MarkeZine Day 2023 Retail

日清・サントリー事例に学ぶ、俯瞰で1:Nの話題を生み出す「サークルプランニング」とは?

 リテール領域のマーケティングにおいて、ついつい商品とターゲットを直接的に結び付けてしまいがちだろう。しかし、思ったほどの成果につながらず、もどかしい思いを感じるマーケターも少なくない。2023年11月に開催したMarkeZine Day 2023 Retailに、飲料・食品メーカーを中心に数多くのプロモーション企画に携わってきたハッピーアワーズ博報堂のプランナー石口翼氏が登壇。成功事例を交えながら、効果的なメソッドである「サークルプランニング」を活用した1:Nのマーケティング手法を解説した。

広告とターゲットを直接結び付けても成果は上がらない

 リテール領域でマーケティングを考えるとき、ついつい商品とターゲットを直接結びつけてしまい、あまり成果が出ないという経験をしてしまったマーケターは多いことだろう。その理由について、石口氏は「広告スルースキル」が上がっていることを挙げる。

 「私も新卒1、2年目の頃はおもしろい企画さえあれば、商品とターゲットを直接結びつけても販売促進につながるだろうと考えていました。しかし、現実はそれほど甘くはない。昨今は特に若年層を中心に、複数のSNSを使い分けて生活するのが当たり前の時代になっています。そのため、広告スルースキルは非常に高くなっており、ターゲット層を振り向かせるような施策に注力する必要があるのです」(石口氏)

 また、リテール領域で考える際は、消費者の最終的な接点となるスーパーやコンビニなどの棚が確保される必要がある。つまり、メーカーの営業担当者が、商談の場においてバイヤーに対し、「この企画なら売れそう」と思ってもらう必要がある。

 「そこで重要なのが従来の1:1ではなく、1:Nの発想です。俯瞰してステークホルダーを整理する必要があります」(石口氏)

1:Nを可能にするサークルプランニングの手法とは

 1:Nで俯瞰し、様々なステークホルダーを巻き込み成果を上げるコミュニケーションを企画するには、どうすれば良いのだろうか。同氏はその方法として「サークルプランニング」を提唱した。

 「サークルプランニング」は、マーケティング活動を「1:1(商品:顧客)」ではなく、「1 :N(商品:ステークホルダー)」で捉え、それぞれのWinをつないだ「N⽅良し」のアイデアを⽣み出すためのプランニング/発想メソッドのこと。石口氏の前所属先であるSIGNINGが提唱している。

 このメソッドを活用することで、メーカーやリテール、消費者とその周辺領域に至るまで、すべてのステークホルダーにとってメリットがある企画が生まれてきたと石口氏は振り返る。

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この記事の著者

太田 祐一(オオタ ユウイチ)

 日本大学芸術学部放送学科を中退後、脚本家を目指すも挫折。その後、住宅関係、金属関係の業界紙での新聞記者を経て、コロナ禍の2020年にフリーライターとして独立。現在は、IT関係を中心に様々な媒体で取材・記事執筆活動を行っています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 08:30 https://markezine.jp/article/detail/45958

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