SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2024 Kansai(AD)

ネスレ日本、電通デジタル、Teadsが注目する、デジタル広告に必要な「アテンション」とは?

 完全視聴率やリーチ効率など、ブランディング目的のデジタル広告に関する指標は様々あり、評価が難しい。また、生成AIの台頭により「MFA(Made-for-Advertising、広告収入を目的としたメディア)」が増加し、評価の難易度は増すばかりだ。6月に開催されたMarkeZine Day 2024 Kansaiでは、ネスレ日本、電通デジタル、Teads Japanの3社がデジタル広告の評価について議論。重要な指標となる「アテンション」を中心に、これからの広告評価やクリエイティブに必要なことを、実例を用いて紹介した。

消費者が注視しているかを問う「アテンション」が重要に

川口:今日は「MFAとアテンションエコノミーから見る、デジタル広告の評価とクリエイティブ実例」というテーマで議論すべく、ネスレ日本の西崎さんと電通デジタルの根本さんをお招きしました。

 まず調査データをもとに、広告における「アテンション」の重要性について議論します。ある調査では、消費者が1日にメディア消費に費やす時間は299分、そのうち広告に接触している時間が84分あると言われます。

 しかし、この84分のうち、アテンションにつながっている時間は9分にとどまっています。

 このアテンションが低くなっている要因の一つとなっているのが「MFA(Made-for-Advertising)」の増加です。MFAとは、コンテンツを読みに来ているユーザーのためではなく、広告のために作られたサイトを指します。MFAと分類されるサイトには広告枠が多数設置され、広告収益が最優先された結果ユーザーの体験は阻害されます。

 企業からすると、MFAの増加でリーチ単価は安くなり、インプレッションは増加するため、一見メリットがあるように見えます。しかし、実際にはMFAの広告はアテンションが集まりにくく、成果につながりにくい問題につながっています。

 このような背景から、今注目されているのが「アテンションエコノミー」です。信頼性や正確さに加えて、人の注目を集められるものかに経済的価値が移っていくことを指す言葉ですが、電通グループでは、このアテンションエコノミーに関する調査を行っているんですよね。

根本:電通グループでは、広告の評価指標としてアテンションに着目しており、グローバルでアテンションエコノミーに関する調査を継続的に実施しています。

株式会社電通デジタル 第2アカウントプランニング部門 関西事業部 チーフマーケティングプランナー 根本 逸平氏
株式会社電通デジタル 第2アカウントプランニング部門 関西事業部 チーフマーケティングプランナー 根本 逸平氏

根本:直近では、Teadsさんと共同で大規模消費者調査を行い、アテンションに影響を与える因子としてTime in View(視聴可能な表示時間)、User Choice(選択)、Creative(クリエイティブ)、Relevance(関連性)の4つを定義しました。

・Time in View:流し見されずに時間をかけて読まれる面に出る広告

・User Choice:能動的に読まれる記事の中にある広告

・Creative:目に留まる引っ掛かりを生むクリエイティブの広告

・Relevance:広告と配信面の関連性が高い広告

 これら4つの要素があると効率よくアテンションを獲得でき、態度変容につながりやすいことが調査でわかりました。そしてこの4つの因子を兼ね備えたプラットフォームがTeadsです。

ファネル単位ではなく「循環」させることを前提にして設計

川口:続いて、ネスレ日本の西崎さんにお伺いします。様々なデジタルの評価指標に関して、どのようなお考えで設定されていますか。

西崎:弊社ではブランド・キャンペーンの内容によって指標の設定を変えています。基本的には「Consumer Experience Map」に則り、「消費者の体験に沿う形で」指標を設定します。

 よくEncounter(出会い)、Consider(検討)、Purchase(購入)、Use(使用)というファネルで考えられることが多いと思いますが、弊社ではこれをファネルではなく「循環させる」ことに着目しております。

ネスレ日本株式会社 マーケティング&コミュニケーション本部 媒体統括室 メディアスペシャリスト 西﨑 育男氏
ネスレ日本株式会社 マーケティング&コミュニケーション本部 媒体統括室 メディアスペシャリスト 西﨑 育男氏

西崎:ブランディングキャンペーンの場合は特に、Encounter、Considerが中心になるため、基本的にはコミュニケーションターゲットに対してのReach & Frequencyの獲得と効率化に着目します。また、基準を満たさない広告投資キャンペーンは無駄であるという考え方で、選択と集中をしています。

 現時点ではViewableとBrand Safetyが担保されたImpressionとView が重要だと思っており、またReceptivity(受容性)も重要視しております。消費者のモーメントをとらえ、その瞬間に見ている人にターゲティングできることが一番重要です。

次のページ
認知だけでなく、態度変容を狙えるクリエイティブとは?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2024 Kansai連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Teads Japan株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2024/08/27 10:00 https://markezine.jp/article/detail/46039

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング