NTTデータ経営研究所は、7月11日、「観光、スポーツ・エンタメ産業のD2Cマーケティングに関する調査レポート」を公開した。
同レポートは、同社がNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供するインターネット調査サービス「NTTコム リサーチ」登録モニターを対象に実施した「観光、スポーツ・エンターテインメント分野における消費活動に関する意識調査」の結果をまとめたものだ。
同調査では、全体の約8割が「1年間に1回以上観光や旅行をする」、約4割が「1年間に1回以上スポーツの試合やアーティストのライブへ参加する」と回答。同レポートでは、それぞれを「観光客」「スポーツ観戦・ライブ客」と定義し結果をまとめた。
観光客の半数以上、スポーツ観戦・ライブ客の約4割が月1回以上のDMを希望
まず、観光客とスポーツ観戦・ライブ客それぞれの情報収集およびチケット購入の方法を調べた。その結果、観光客の34.2%が「お気に入りの観光地や宿泊施設があり、施設の空き状況等を直接確認する」と回答。また、スポーツ観戦・ライブ客の方も44.6%がチームやアーティストのホームページから直接チケットを購入すると答えた。
さらに、全回答者に対して、お気に入りの観光地、チーム・アーティストからDMなどを介して定期的に直接情報が欲しいかを尋ねたところ、観光分野では53.6%、スポーツ・エンタメ分野では39.1%が月に1回以上欲しいと回答した。
観光客とスポーツ観戦・ライブ客ともに約1割がロイヤル顧客層
次に、お気に入りの観光地・旅行先の有無や観光・旅行の頻度および消費金額に関する調査結果のクロス分析を実施した。その結果、観光客のうち10.4%がロイヤル顧客層であることが判明。スポーツ観戦・ライブ客においても同様の観点で分析すると8.8%がロイヤル顧客層だった。
加えて、ロイヤル顧客層の傾向を分析すると、他の層と比較してお気に入りの旅行先などの情報を直接調べたり、定期的な情報提供を好んだりする傾向があった。
ロイヤル顧客層の年代は、若い世代ほど高い割合に
最後に、ロイヤル顧客層を年代別で分析した。その結果、観光客のうちロイヤル顧客層の割合は20代が26.8%、30代が14.2%、スポーツ観戦・ライブ客のうちロイヤル顧客層の割合は20代が40.0%、30代が13.2%と、若い年代ほど割合が高くなった。
また、20代~30代のロイヤル顧客層は他年代と比較して、デジタル媒体の接触時間が長くSNSの利用状況が活発であることも明らかに。そのため、20代~30代が活用する情報源はWeb検索に加えてSNSが多く、XやInstagramの利用率が特に高いことが特徴として見られた。
【調査概要】
期間:2023年8月18日~2023年8月22日
方法:非公開型インターネットアンケート(NTTコム リサーチ クローズド調査)
対象:日本国内に居住する18~79歳の男女
機関:NTTデータ経営研究所、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション
有効回答者数:1,068人
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