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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

Instagram運用2.0──アルゴリズムに依存しないクロス戦略

分解して考えるInstagram広告 オーガニックと広告のシナジーに導く二つの最適化

導線のパフォーマンスを最大化する「強力な訴求軸」の設定

 導線のパフォーマンスを最大化するためには、強力な訴求軸を設定することが必要です。大きく分けて次の三つの要素があり、これらを踏まえて設定します。

価値の具体性

 訴求する価値は具体的でなければなりません。たとえば、「時間を節約できる」ではなく、「このツールを使えば、1週間に5時間の作業時間を削減できる」といった具体的な効果を示すことで、ユーザーに強いインパクトを与えられます。

透明性と信頼性

 訴求軸には透明性と信頼性が不可欠です。これは、実績や権威ある第三者の推薦、明確な根拠を示すことで達成されます。ユーザーは、自分が信頼できる情報源から提供された価値をより重視します。

行動理由の提供

 最後に、ユーザーが行動を起こす理由を明確に提供する必要があります。意思決定マトリクスを用いて、ユーザー視点での最適なクロージングを行います。ユーザーが行動を起こすまでには、基本的に三つの段階があり、それぞれに異なる競合が存在します

  • 第一段階:行動しない理由との競合
     「まだ始めるには早い」「他にもっと優先すべきことがある」といった考えが、この段階での主な競合です。この段階をクリアするためには、ユーザーにとってのリスクや機会損失を明確に伝えることが重要です。たとえば、「今始めないと、大きな後悔をするかもしれない」というメッセージで、ユーザーを行動に駆り立てることが効果的です。
  • 第二段階:別のサービス形態やカテゴリーとの競合
     この段階では、ユーザーが他のアプローチを検討する可能性が高いです。この競合を打ち破るためには、自社のサービスが他の選択肢に比べてどれほど優れているかを明確に示す必要があります。具体的なベネフィットや差別化ポイントを強調することで、ユーザーに「これが最適な選択だ」と感じさせることが求められます。

  • 第三段階:同業の他サービスとの競合
     最後に、ユーザーは同じサービスカテゴリー内の他の提供者と比較を行います。この段階では、競合となる他社のサービスと直接的に対抗することになります。同業他社との競争に勝つためには、価格、品質、顧客サポート、ブランドの信頼性など、あらゆる面で優れていることを証明することで、ユーザーの最終的な意思決定を後押しします。

「便益がずれていないか?」離脱を防ぐメッセージの一貫性

 導線のパフォーマンスを最大化するために、上記と合わせて重要なのが、メッセージの一貫性。広告から最終的なコンバージョンまで、一貫したメッセージを維持することは遷移率を上げる上で非常に重要です。

 広告からランディングページ、さらには購入プロセスに至るまで、すべての接点で一貫したメッセージを持たせることで、ユーザーの混乱を避け、スムーズに次のステップに進ませることができます。たとえば、広告でLINE登録を促した場合、登録後に提供されるセミナーやオファーが、広告で訴求した便益と一致していることが求められます。

 ただし、すべてを広告に詰め込もうとすると、メッセージが複雑になり、かえって逆効果になることがあります。シンプルかつ強力なメッセージを一貫して伝えることが理想です。これにより、ユーザーに伝えたい情報が明確に伝わり、行動を促す効果が高まります。

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オーガニックと広告のシナジー リーチの重複による広告効果の向上

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この記事の著者

下村 健太(SAKIYOMI)(シモムラ ケンタ)

2020年、学生時に立ち上げ時のSAKIYOMIへ長期インターン生として参画。大学院卒業後、運用代行事業のマネージャーを務め複数者のコンサルティングに従事。運用代行の納品責任者を経て現在、事業責任者を務め、100案件、150名組織の事業開発に携わる(参考:ブログYouTubeチャンネル)。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/08/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46594

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