BtoB企業にも「ブランディング」は必要
日本における時価総額が上位の企業を見てみると、その多くはBtoB企業、ないしBtoB事業を展開している企業です。キーエンスや東京エレクトロン、信越化学工業、三菱商事などの名が連なっています。
ブランディング=BtoC企業だけのもの、という認識は昨今少しずつなくなってきているように感じますが、それでも「BtoB企業の事業成長に繋がるブランディング」については、まだまだ情報が多くありません。
そこで本記事では、スタートアップの立ち上げたばかりのサービスから、大手で歴史の長いBtoB企業まで、幅広く活用できるBtoBならではのブランディングの思考法について解説をします。
BtoBの場合、ブランディングは「狭く」「深く」「長期的に」
ブランディングについてお話しする前に、BtoB事業におけるその定義について、まずは押さえておきます。
BtoB事業におけるブランディングとは、自社企業や保有するサービスにおいて、固有の自社独自のイメージを作り上げ、価値を向上させていくマーケティング手法であり、BtoC事業で行うブランディングと大枠は同様です。異なる部分は、ブランディングを行っていく対象者と、それに連動するカスタマージャーニーです。
BtoBマーケティングでは、企業や組織が顧客となります。直接コミュニケーションをする担当者のみならず、決裁権を持つ方が別にいるなど、複数のステークホルダーが関与し、また複数の商談を必要とするような長期的な契約プロセスが主流です。
よって、BtoBのブランディングは、認知の形成はもとより契約まで長期的なプロセス全体に効かせていく必要があり、また実際にコンタクトをとる担当者だけでなく、その方の上長・経営層など最終購買を行う決裁者にも効力を持たせる必要があります。