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BtoBインバウンドマーケティング 最新事例・動向から学ぶ、受注につながる商談のつくり方

マーケが作ったリードから受注がなぜ増えない?インバウンド商談を取りこぼす「4つの罠」

1つのリードに接続するために必要なアプローチ回数とは?

 獲得から3分以上経過したリードのコンタクト率は20%程度になるというデータがありました。つまり、計算上では1つのリードに接続するために5回以上のアプローチをする必要があることになります。実際、当社が2024年にインサイドセールスを対象に行った調査でも、リードあたりの平均架電数は4.5回となっており、概ね5回の架電が業界標準になっていることがわかります。

【クリックすると拡大します】
immedio調べ

 これらを踏まえて、営業組織は2つのポイントを確認すべきです。1つ目が「ルールに則った追客ができているか」です。ありがちなミスとしては「5回かけずにリードをリサイクルしている」「1回の架電で10回鳴らす前に切っている」などが挙げられます。これは架電数をKPIとして設定しているチームで起きがちな課題ですね。どちらも架電の記録をSFAに連携させ、モニタリングを徹底することで解決できます。

 2つ目が、「接続率を上げる工夫ができているか」です。こちらのほうがより大切だと筆者は考えています。先述の通り、リード流入直後であるほどコンタクト率が高いのですが、組織としてそれを再現するような方法はないのでしょうか? 最も有効な手段として考えられるのが、「顧客が自社のホームページやサービス資料を閲覧しているタイミングにコンタクトする」という方法です。

 このタイミングであれば、会議中ではないことは明白なので接続率は高い上に、サービス検討に時間を使っているため、接続できた際の商談化率も高くなります。MAなどを活用し、リアルタイムに顧客の行動情報を取得するようにしましょう。

インバウンドリードはソースにかかわらず追う

 ここまでの内容を読めば、リードが流入してからの架電の素早さが重要となる理由、5回以上追客すべき理由が理解できたかと思います。

 一方で、ホワイトペーパー、ウェビナー、展示回答から流入するような「温度感が低めなリード」に対しても徹底してアプローチする必要があるのかという疑問が湧いてくる人も多いのではないでしょうか? その疑問に対して筆者は、「ターゲットになり得る顧客である限り、インバウンドのリードはいずれもしっかりと追うべき」だと考えています。

 2020年にWACULが発表した調査の結果では、サービス資料とホワイトペーパーのそれぞれについて、電話をかける企業と受注につながる企業の割合を示してくれています。

【クリックすると拡大します】
WACUL調査から筆者作成

 この表では「ホワイトペーパーリードへのアプローチ率はサービス資料リードより3割ほど低い」「ホワイトペーパーリードも一定割合が受注につながっている」ということが示されています。つまり、仮にホワイトペーパーリードもサービス資料と同じ基準でアプローチを行っていれば、受注率が20%を超えていた可能性もあるということです。

 ホワイトペーパーリードは問い合わせや資料請求と比較して商談化率が低いため、インサイドセールスのフォロー対象外とされたり、割り当てられてからも低い優先度で取り扱われたりすることも多いです。しかし、それにより機会損失につながってしまっている例も決して少なくないでしょう。

 では、これらのアプローチ漏れはなぜ発生してしまうのでしょうか。

次のページ
アプローチ漏れ防止に必要なリードソースごとのデータ可視化

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この記事の著者

浜田 英揮(ハマダ ヒデキ)

株式会社immedio 代表取締役
新卒入社した三井物産では主にIT分野での新規事業を担当。Harvard Business School留学後、M&A推進室にて幅広い事業分野の投資案件の実行に当たる。2016年にbitFlyerに参画し、US拠点でCFO/現地拠点長を務める。2019年からはSansanに参画し、Bil...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/11/11 08:30 https://markezine.jp/article/detail/47156

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