CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの専門機関であるJ.D. パワー ジャパン(以下、J.D. パワー)は、「J.D. パワー 2024年共通ポイントサービス満足度調査」の結果を発表した。
同調査は共通ポイントサービスの利用実態や満足度を調べたもので、4回目となる2024年は新たに「JRE POINT」「Vポイント」を調査対象に追加。「dポイント」「nanacoポイント」「PayPayポイント」「Pontaポイント」「楽天ポイント」「WAON POINT」と合わせた、計8ブランドを対象に実施した。
共通ポイント市場の満足度は、前年比で横ばい
まず、共通ポイントサービスの2024年の総合満足度平均は700ポイントとなり、前年調査(2023年10月発表)からの変化は見られなかった。「通信系(dポイント・PayPayポイント・Pontaポイント・楽天ポイント)」「流通系(nanacoポイント・WAON POINT)」「金融系(Vポイント)」「交通系(JRE POINT)」の4業界に分けると、流通系は前年と同水準だったが、通信系はブランドごとに評価が分かれた。
なお、同調査では共通ポイントサービスの総合的な満足度の測定にあたって「ポイントの貯めやすさ」「ポイント確認のしやすさ」「ポイントの使いやすさ」「ホームページ/カスタマーサポート」の4つのファクターを設定している。
通信系ポイントサービスの満足度が高い傾向
次に、業界ごとのポイント使用方法を質問。すると、通信系は「携帯電話やインターネット利用料金などの支払いへ充当(12%)」「ネットでの買い物・支払い時にポイントを使用(55%)」の割合が他より高くなった。
また、ポイント取得方法別の総合満足度スコアを見ると、前年に続いて投資信託の運用成果に応じてポイント還元される「ポイント運用サービスの利用」が最も高く、次いで系列の金融機関を通じた株式取り引きや投資信託の保有残高に応じてポイントが付与される「金融サービスの利用」の満足度が高かった。
総合満足度1位は4年連続で楽天ポイントに
続いて、調査対象である8ブランドの総合満足度ランキングは下記の通りとなった。1位の楽天ポイント(721ポイント)は4年連続となり、「ポイントの貯めやすさ」「ポイント確認のしやすさ」「ポイントの使いやすさ」の3ファクターで最高評価を得た。
2位はPayPayポイント(712ポイント)で、「ホームページ/カスタマーサポート」ファクターが最高評価に。3位にはJRE POINT(681ポイント)がランクインした。
【調査概要】
調査期間:2024年7月下旬~8月上旬
調査方法:インターネット調査
調査対象:月に1回以上、共通ポイントサービスを利用している(貯めているまたは使っている)18~74歳のスマートフォン所有者
調査回答者数:18,036人
※総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出
【関連記事】
・法人向けネットワークサービス企業の顧客満足度ランキング/1位は「ソフトバンク」/J.D. パワー調査
・コロナ禍で旅行の代わりに若者が増やした支出項目は「食費」「動画配信サービス」/J.D.パワー調査
・ドコモ、ネットショッピングサービス「dポイントマーケット」開始へ 加盟店はデータを活用した施策が可能
・CCCMK、1.3億人のVポイントデータを活用した観光特化型のマーケティングサービス「モアカム」提供
・マイクロアド、CTVへのターゲティング広告配信を開始 VポイントおよびPontaと連携