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第108号(2024年12月号)
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最適なモーメントを捉え、リーチを最大化。大きなブランドリフトを実現した「auマネ活プラン」の動画施策

 KDDIは、2023年より新料金プラン「auマネ活プラン」をリリース。サービスの認知拡大に向けて動画広告を主軸とした施策を展開したところ、高い成果を実現したという。本記事では、この「auマネ活プラン」認知拡大施策について、KDDI、電通、Supership、タブーラ・ジャパンの担当者にインタビュー。短尺動画広告で効果的な認知施策を実現するポイントや、なぜ配信を「Taboola」で行ったのか、その強みについて伺った。

携帯業界初の試みとして注目を集めた「auマネ活プラン」

MarkeZine編集部(以下、MZ):本日は「auマネ活プラン」の認知拡大施策について伺っていきます。まず、同取り組みにおいてどのような役割を担われているか、お聞かせください。

高村(KDDI):私は「auマネ活プラン」のメディアプランニングやバイイング、および効果測定を行っています。

楯(電通):電通では様々なチームがKDDI様を支援しており、私はビジネスプロデューサーとしてデジタルメディアの面からお取り組みに携わっています。

左:KDDI株式会社 ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部 メディア企画グループ 高村真介氏、右:株式会社電通 第6ビジネスプロデュース局 コネクションデザイン・プロデュース1部 楯彩佳氏
左:KDDI株式会社 高村真介氏、右:株式会社電通 楯彩佳氏

原口(Supership):私たちSupershipは、今回のお取り組みにおいて戦略を実行に移す運用面を担当しています。その中で私は、全体の進行を見るアカウントプランニングに従事しています。

坂本(Supership):私は実際の運用面を見ており、メディアの運用調整や効果検証に基づく最適化の提案などを担当しています。

木村(タブーラ・ジャパン):今回のお取り組みで活用いただいているプラットフォーム「Taboola」での広告配信を、広告主様や代理店様の売り上げ向上やキャンペーン効果改善に寄与できるようご支援しています。

左:Supership株式会社 デジタルエージェンシー事業領域 アカウントプランニング部 副部長 原口信輝氏、中:メディアプロモーション本部 メディアプロモーション推進1部 ダイレクト推進2G 坂本拓也氏、右:タブーラ・ジャパン株式会社 シニアアカウントマネージャー 木村政貴氏
左:Supership株式会社 原口信輝氏、中:Supership株式会社 坂本拓也氏、
右:タブーラ・ジャパン株式会社 木村政貴氏

MZ:「auマネ活プラン」のサービス内容を教えていただけますか。

高村(KDDI):2023年9月に提供を開始した「auマネ活プラン」は、auのデータ使い放題プランと様々な金融サービスの特典をセットにしたデータ容量使い放題の料金プランです。通信と金融特典をセットとして提供したのは、携帯業界として初めての試みでした。

リーチ拡大のため、複数の媒体活用で接触回数を増やす

MZ:どのような施策を展開したか、ご説明をお願いします。

高村(KDDI):まずは「auマネ活プラン」の存在と名前を広く知っていただく必要があると考えました。リーチを広げるため、テレビCMに加えて、デジタル施策にも力を入れることを決めました。

楯(電通):施策に使用した広告クリエイティブは、auブランドで人気の高いキャラクターである「鬼ちゃん」のお嫁さん「鬼嫁」が新登場し、話題になりました。

 また、様々な媒体での重複接触を意識した設計となっており、テレビCMやOOHなど多様な接点での露出を実現。リアル、テレビCM、そしてデジタルの短尺動画など、各チャネルの特性を活かした展開を行っています。

 デジタル施策にフォーカスすると、15秒版・30秒版のCM素材に加え、6秒素材を複数種類制作しました。これらの素材においても「鬼嫁」を活用しながら、マネ活プランのメッセージを端的に伝えることと、多面的かつ印象的な接触機会の創出を意識しました。2024年2月には素材をリフレッシュし、テレビCMや動画素材も追加で制作しました。

「auマネ活プラン」動画クリエイティブ(6秒)
「auマネ活プラン」動画クリエイティブ(15秒)

坂本(Supership):また、様々なモーメントでのリーチを最大限広げるため、クローズドのプラットフォームだけでなくオープンWebプラットフォームも活用することを提案しました。

金融サービスと相性の良い記事媒体で、リーチの量・質を両立

MZ:サービスの認知を広げるために、どのようなことを意識されましたか。

高村(KDDI):リーチ拡大においては、量だけでなく質も重視し、どうすればより多くの方々へ効果的にメッセージを届けられるかを考えました。

楯(電通):そこで注目したのが、金融サービスと相性の良い記事媒体です。「auマネ活プラン」をはじめ金融関連の内容に難しさを感じる方がいらっしゃることから、記事媒体であれば親和性があり、サービスに対するユーザー理解も深められるのではないかと考えました。実際に、金融商品に関する情報を収集する人に向けたWeb記事が増えている傾向があります。

 リーチできる母数が大きいオープンWebのプラットフォームであり、かつ精緻なコンテキストターゲティングもできる。これらのニーズに応えるサービスとして活用を決めたのが「Taboola」です。

Cookieレスにも対応!広告効果を最大化する「Taboola」

MZ:「Taboola」はどのようなプラットフォームなのでしょうか。

木村(タブーラ・ジャパン):「Taboola」はユーザーの読了モーメントを捉える広告媒体で、リーチの質を担保しながら最大化することが可能です。現在、国内では8,000万人を超えるリーチ数を誇る媒体へと成長しています。

広告イメージ
「Taboola」の広告イメージ

木村(タブーラ・ジャパン):「Taboola」はユーザーの情報収集ニーズや興味に合わせた適切なクリエイティブを適切なモーメントで配信できる仕組みを構築しています。

 まず、記事下広告枠という特性を活かし、ユーザーのオンライン体験を邪魔せずに、記事読了後に次のアクションを検討するモーメントで広告を配信できます。効果的なタイミングの広告配信により、動画広告においては高い再生完了率や遷移先ページにおける高い回遊率を実現でき、高い広告パフォーマンスを出すことが可能です。

 また「Taboola」は、各サイトにおけるオンライン行動データをTaboola独自データとして保有しているため、高精度なコンテキストターゲティングが可能です。Cookieレスに対応しながら、ユーザーの興味・関心と広告接触のタイミングを最適化することができます。

 さらに、各サイトのコンテンツ最適化にも取り組んでいます。広告と記事コンテンツの双方を最適化するエンジンによって、より深いユーザーインサイトの獲得が可能となっています。

ブランドリフトも実現!「Taboola」活用の成果

MZ:「Taboola」を活用した施策の成果についてお聞かせください。

坂本(Supership):「Taboola」を活用した結果、リーチ単価や再生完了率はもちろん、BLS(ブランドリフトスコア)の数値も良い成果を達成できました。一般的に、BLSは認知度の向上にともなって上昇率が伸びにくくなる傾向にあるため、継続的にリフトが見られたことに驚きました。

高村(KDDI):BLSに関しては、思わず「間違っていないか、もう一度確認してほしい」とお願いしてしまったほどの成果でしたね。

 正直なところ、最初はアウトストリーム面において6秒という限られた時間で、視聴者に十分な印象を残すことは難しいのではないかと懸念していました。しかしBLSなどの結果を見ると、多くの方々が広告を意識的に視聴していたことがわかりました。他媒体と比較しても「Taboola」は成果が出ており、「auマネ活プラン」リリース時から継続して出稿を行い、配信金額も伸び続けています。

木村(タブーラ・ジャパン):Supership様と共に、フリークエンシーコントロールによりできるだけ今回のプランニングの意向に沿ったフリークエンシー回数に抑えながらの配信を維持しながら、より広くリーチを獲得できるよう調整しました。各月において継続的に新規接触者へアプローチするようにしたのです。

 こうすることでBLSでの安定的なリフトを実現できたのだと考えています。頻度を抑制しながらもリーチを拡大できる背景には、「Taboola」でリーチできる母数の大きさがあります。

100万人突破の「auマネ活プラン」、今後の展開は?

MZ:最後に、今後の展望についてお聞かせください。

高村(KDDI):「auマネ活プラン」は広くサービスを認知いただくため、これからも良質なリーチ拡大を重視していきます。「Taboola」は広範なリーチの獲得や、コンテキストに基づいた適切なターゲティングを実現できることが実績としてあるため、今後も積極的に活用していきたいと考えています。

楯(電通):「auマネ活プラン」は、1年間で100万人を突破する大変人気の高いプランとなりました。今後の展開としては、高村さんも仰るように認知拡大を継続しながら、より具体的な成果につながる施策も検討していきたいと思います。

原口(Supership):当社は、これまでは運用面でのナレッジ蓄積や品質担保に注力してきましたが、今年度からはKDDIの方々と同じフィールドで、現場の温度を肌で感じながらマーケティングの戦略理解から企画実現まで一緒に取り組ませていただいています。その中で今回のお取り組みに際しては、KDDI様の「ユーザー目線」を重視する企業姿勢を改めて実感しています。

 運用面では、つい数値指標に注目しがちです。しかし、ユーザー視点を大切にしながら、適切なタイミングでの情報提供や真にユーザーにとって価値のある情報発信を意識した取り組みを、今後も展開していきたいです。

坂本(Supership):原口が申したように、戦略的な領域への貢献を徐々に深めながらも、パフォーマンス管理という主要な役割は引き続き担っていきます。具体的には、数値的なパフォーマンスの追求に加え、戦略の背景にある要素や、ユーザーの広告接触タイミングと行動変容の関係性などについても分析を行い、それらの知見をパフォーマンス向上に活かしたいと考えています。「Taboola」をはじめ、メディアとの連携も引き続き強化していきたいですね。

木村(タブーラ・ジャパン):「auマネ活プラン」のローンチから、皆様と共に高い成果を上げられていることを大変嬉しく思います。今後もKDDI様の多岐にわたるビジネス展開において、「Taboola」の強みを活かした貢献をしていきたいと考えています。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:タブーラ・ジャパン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/14 10:30 https://markezine.jp/article/detail/47325