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SNS運用のプロが現場で使う!生成AIの実用Tips

生成AIで“望まれるSNSコンテンツ”を生む。運用のプロが教える、ターゲット&投稿切り口の効率作成法

 生成AIはコンテンツ制作やデータ分析業務との親和性が広く知られることとなり、近年労力が増えている自社SNSアカウント運用の現場にも変化の波が押し寄せている。本連載では、企業による各SNSの運用やその戦略設計を専門的に支援するホットリンクで、生成AIの活用を検証・推進してきた美川貴彦氏が著者となり、現場で使える効率化の手法をプロの視点で解説していく。連載初回となる本稿では、SNS運用のプランニングで生成AIを活用する際に前提となる注意点から具体的な方法まで解説。ターゲット案やコンテンツのアイデアを効率的に発見・言語化するためのプロンプトとは?

「望まれないコンテンツの大量生産」を防ぐために

 生成AIの登場により、大量のコンテンツを手軽に生み出し、投稿できるようになりました。しかし、SNSアカウント運用担当者がただ闇雲に投稿をするだけでは「ユーザーから望まれないコンテンツ」を大量生産することになります。そうなればエンゲージメントは下がり、SNSのアルゴリズムにも評価されず、これまでの投下工数がすべて無駄になってしまうでしょう。

画像を説明するテキストなくても可

 SNSアカウント運用のPDCAサイクルを回していくにあたって、最初のPlanの工程はとても大事です。仮説を立て(P)、実行(D)し、分析・チェック(C)と対策改善(A)を繰り返していくことではじめて「運用」となります。

 今回は、PDCAサイクルのPの部分にあたる、ターゲットの策定とそれに適したコンテンツのアイデア・切り口の検討について、生成AIで効率的に進めていく方法とプロンプトを紹介します。

生成AIを使ったSNSアカウント運用で大事なポイント

 具体的な手法やプロンプトを紹介する前に、「SNSアカウント運用で大事なポイント」と「生成AIを使う場合のポイント」をご紹介します。

(1)ユーザーに好まれるとインプレッションが増加する

 TikTokのおすすめ欄に代表される、いわゆる「レコメンドメディア」の登場により、フォロワー数がインプレッション数に反映されるのではなく、アルゴリズムに評価される投稿がインプレッションを稼げるという構造にどのSNSも変化しています。

 評価アルゴリズムはブラックボックスのため、具体的にどのアクションがあれば評価されるかはわからず、随時アップデートされていくため、一時的にアルゴリズムが判明したとしても対応し続けるのは難しいものです。

 しかし、各SNSは滞在時間とアクティブユーザー数を広告で金銭に変換する、というビジネスモデルのため、いずれにしてもアルゴリズムは「ユーザーが好むコンテンツのシグナル(=エンゲージメントや動画視聴時間など)」を評価していると考えられています。

 アカウント運用の心構えとしてまず重要なのは、「ユーザーに好まれるコンテンツを作る」ということです。

 ハック的な手法で無理やり視聴やエンゲージメントを促す方法もありますが、ほとんどのハックは対策されてきました。ハック的な手法を否定はしないですが、依存するのは注意が必要です。

(2)ターゲットとコンテンツ案をセットで考える

 SNS運用では、ターゲットユーザーに対して、相性の良いコンテンツを届けることが大切です。前述の通り、アルゴリズムはユーザーの関心に合う投稿を評価します。誰に向けた内容かを意識すると、評価されやすいコンテンツになる確率が上がります。

 ターゲットをはっきりさせると、投稿の内容、口調などのトーン&マナー、クリエイティブなども一貫性を持たせることができます。ユーザーの特徴を理解し、それに合った内容を届けることで、反応が増え、アルゴリズムによる評価も上がり、結果として見てもらえる機会が多くなります。

(3)ステップを切り分ける

 SNS運用で生成AIを使用する場合、ステップを切り分けることが重要です。AIを使って一気に投稿作成まで進めると、出力が一貫性に欠けたり、質が低下したりすることがあります。そのため、各ステップを明確に分けて人間が介入し、調整することで高品質なコンテンツが生み出せます

STEP1.ターゲット案の策定

STEP2.コンテンツアイデア・切り口の策定

STEP3.コンテンツ作成

STEP4.分析・改善アクション

 まずはターゲット案の策定を生成AIに手伝ってもらいましょう。次ページからは具体的なプロンプトを紹介していきます。

次のページ
STEP1.ターゲット案の作成プロンプト

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この記事の著者

美川 貴彦(ミカワ タカヒコ)

株式会社ホットリンク アドテクノロジー本部 アドテクノロジー部 部長

2020年5月、ホットリンク入社。アドテクノロジー部の部長として、SNS広告運用業務に従事。2023年からは社内のAI活用プロジェクトを牽引し、部署を横断した業務の効率化に取り組む。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/12/02 08:00 https://markezine.jp/article/detail/47538

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