GMOリサーチ&AI(以下、GMO-R&AI)は、保有する国内モニターパネル「JAPAN Cloud Panel」のモニターを対象に、AIトレンドに関する自主調査を実施した。同調査は、2023年11月に初めて実施。今回で5回目となる。
1年間での生成AIの認知と利用状況はほぼ横ばいに
まず、生成AIの認知と利用状況について尋ねたところ、「知っている」と回答した人は、72.3%に。2024年5月時の72.1%、同年8月時の70.2%からほぼ横ばいの状況が続く結果となった。
利用状況についても同様で、「使ったことがある」と回答した人は38.0%となり、同年年8月の38.4%からほぼ変化は見られなかった。

生成AIの業務利用がインフラ面では改善
続いて、業務での生成AIの利用状況を調査。その結果、利用していると回答した人は、31.9%となり、8月の36.0%から-4.1ptだった。
また、業務での生成AI利用拡大における現在の課題については、2024年8月時点と比較すると、ほとんどの選択肢で回答率が減少。特に減少幅が大きかったものとしては、「技術的な制約」で、18.5%で同年8月と比較して-16.1ptだった。他にも「データの質とアクセス」や「予算の制約」でも、それぞれ5pt以上の減少が見られた。

このように、技術面や予算などの環境面での制約が減少していることから、業務における生成AI活用のインフラ面での改善は進んでいることが見て取れる。
ただ、「特にない」や「その他」を除く選択肢の中で唯一、「スキル不足」の回答率が38.5%から45.7%へと、7.2pt増加。8月時点から引き続き最も大きな課題として認識されている。
生成AIの業務利用に対する懸念は全体的に軽減
最後に生成AIの業務利用に対する懸念について尋ねた。すると全体的に減少傾向に有るため、懸念が軽減されていることがわかった。
だが、「著作権や知的財産権の問題」については、23.5%から28.4%へと4.9pt増加。法規制や業界ガイドラインが未整備であることが懸念を助長している可能性が考えられる。

【調査概要】
地域:日本国内
回答者数:1,097人
対象:15歳以上の男女
期間:2024年11月8日~11月9日
方法:オンライン調査
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