ABEMAは、GumGumと共同で行った「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」の実証実験の結果を発表した。ブランド認知と興味関心を大幅に向上させる効果が確認されたという。
「コンテクスチュアル(文脈)広告」とは、ウェブページのキーワードや画像などを解析し、コンテンツの文脈に合った広告をテキストメディア対象に配信する手法だ。ABEMAのコンテクスチュアルオーバーレイ広告は、その技術や広告手法を応用するもので、番組内の特定のシーンや場所に関連する広告を該当映像の枠内に表示する。
この広告手法により、広告主は訴求したい商品やメッセージと関連性の高いシーンで、ブランドストーリーを伝えられる。また、ブランドメッセージを映像の一部として受け取りやすいため、視聴者にとっても「良質な広告体験」になる効果が期待されている。
今回の実証実験では、広告主に総合旅行サイト「エクスペディア」が参加。オリジナル恋愛リアリティーショー『花束とオオカミちゃんには騙されない』内の旅行や休暇をテーマにしたシーンに合わせて、同広告を挿入した。
実験の結果、視聴者のエクスペディアに対するブランド認知が、広告非表示の時と比較して151%、興味関心が127%とそれぞれ向上したことが確認された。
また、NTTデータ提供のクリエイティブ評価ソリューション「D-Planner」によってアテンション解析をした結果、広告エリアの平均アテンション度合いは非広告エリアと比較して約4.8倍となり、広告の挿入エリアに視聴者の視線が集中していることが明らかになった。
今後両社は、関連性の高いシーンに対するプログラマティックな広告配信、視聴者の属性や視聴環境で表示するオーバーレイ広告を出し分けるといった技術確立を視野に、同広告手法の可能性を模索するとともに、広告商品としての実現を目指す。
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