ジム利用中以外でも、顧客とつながれる多機能アプリ
MZ:chocoZAPでは会員専用の多機能アプリを提供しています。このアプリについて、ご紹介をお願いします。
上遠野:具体的な機能としては、まず入退館機能があります。それから各種サービスの予約、トレーニングマシンの使い方を説明する動画や運動・食事などのメソッドが詰まった動画コンテンツ(chocoZAP TV)もアプリ内の機能です。
特筆すべきは、記録系の機能ですね。ジムの利用や体重の変動、マシンを使った運動、食事、睡眠などの記録ができます。こうした機能はジムにいない時も使用するものであり、24時間いつでもどこでもお客様とつながれるよう設計しています。
最適なタイミングでのコミュニケーションを実現
MZ:アプリを軸に推進されている、CRM戦略について教えてください。
上遠野:chocoZAPの特徴は、お客様に関する詳細なデータを蓄積している点にあります。身体面のデータから住んでいる地域に至るまで、ステータスごとに細かくセグメントし、来館前から退館後までのジャーニーを描いた接客マップと照らし合わせます。
その上で、お客様が「いま何をすべきなのか」「次に何をすればいいのか」といった誘導・励ましのメッセージを送ります。最適なタイミングでアプリのプッシュ通知やポップアップ表示、メールでのフォローアップ配信を行えるようにするのが、chocoZAPが目指すCRMです。
また、CRMユニットでは継続因子の分析にも注力しています。たとえば「何度目の来館で停滞してくるのか」「この機能を使うまでに、何回来館されたのか」といったことですね。おかげで、どのタイミングでプッシュ通知やポップアップ、メール配信をすればいいのかが明らかになってきました。
chocoZAPでは、運動初心者の方々にいかに楽しく運動を続けていただくかがカギだと考えています。こうしたCRM施策の積み上げにより、少しずつ結果が出てきている状況ですね。
MZ:ユーザーの継続率やロイヤルティ向上のために意識されているポイントはありますか。
上遠野:chocoZAPユーザーは年齢層が幅広く、ロイヤルティ向上やコミュニケーション促進のためには、広告やポップアップなどに用いるクリエイティブのA/BテストによるPDCAが重要です。動画やイラストが多い方がいいのか、説明はできるだけ詳細なほうがいいのか、お客様の反応は日々見ています。
今テストを重ねる中で実際に見えてきたのは、イラストを盛り沢山にしてやるべきことを細かく記載してあげる方がわかりやすく、伝わりやすいこと。当社には「ちょこちゃん」というキャラクターがいるのですが、キャラクターを活用した「やわらかいコミュニケーション」も効果的です。トンマナも「〇〇しましょう」ではなく「〇〇をやってみよう」といった表現にするなど、クリエイティブの細かな部分まで検証を重ね反映しています。
