メルマガの10倍の効果を叩き出すLINE活用
押さえたいpoint
- メルマガに比べてLINE公式アカウントはパフォーマンス(開封率/クリック率)が圧倒的に良い
今すぐ試してほしい施策
- LINE友だち追加時の特典の用意とリッチメニューの設定
- 登録後1週間以内のステップメッセージ配信
- Webサイト診断、SEO診断、SNSアカウント診断などの診断系コンテンツの提供
目標KPI
- 開封率60~70%、CTR10~20%
BtoBマーケティングにおいて、「LINE公式アカウント」はメルマガと同様に、顧客との関係構築やコンテンツマーケティングに極めて有効な手段です。定期的な情報提供を通じて顧客との関係を維持し、見込み顧客のナーチャリングを行い商談につなげることが主な目的となります。
LINE公式アカウントの最大の特徴は、その開封率とクリック率(CTR)の高さにあります。

メールは一人の顧客に対して他社のメルマガ、業務用のメールなどと併せてたくさん届くため、埋もれてしまいますが、LINEの場合は「一度確認し興味がなかったら通知を消す」ことも可能です。顧客が投稿に興味がある場合は見てくれる確率が上がるため、開封率やCTRで差がつきます。実際にこういった行動をしたことがある方もいるのではないでしょうか?
BtoCの業界では既に顧客関係管理(CRM)はメルマガからLINE公式アカウントに移行しているケースが多いようですが、BtoBの業界も徐々にその傾向が出てきています。
とは言え、私も当初は「本当にLINEを使って成果が出るのか?」と懐疑的でした。そこでまずは試しに、比較的ハードルの低い「月額1万円の分析ツール」の事業で使用しました。

結果として、LINEの分析ツールを使い始めてから全体の受注数は4件から156件/月に。半数以上はLINE経由での受注でした。十分すぎる成果です。

LINE活用で実施すべき鉄板の施策・3選
LINEにも実施すべき鉄板の施策があります。以下の3つを実践していくと良いでしょう。
(1)特典やお役立ち情報の提供
ユーザーにとって価値のある情報や特典を“継続的に”提供しましょう。そのためにまずは、LINE登録してもらうための“きっかけ”と“継続してみてもらう”ための有益な情報発信をします。要領はメルマガを配信するためにホワイトペーパーをダウンロードしてもらうのと同じだと考えてもらって大丈夫です。
(2)登録後1週間以内にステップ配信
LINEに登録してもらってから1週間以内にステップ配信を行い、ユーザーに継続的な情報を提供します。こちらも、メルマガの新規リード獲得時のステップメール配信と同じ考え方です。ステップ配信の投稿の中にナーチャリング施策で反響の良いコンテンツを送ったり、自社セミナー申し込みの導線を組み込んだりしましょう。
<ステップ配信のイメージ>
- 登録時:特典の配布/自社の専門性を生かした情報や信頼獲得につながるコンテンツの提供+アンケート回答(顕在層の顧客には電話番号を入力してもらう)
- 2~4日目:ナーチャリングで有効な施策への導線(セミナーや動画コンテンツなど)
- 5~7日目:ユーザーに合わせてパターンを作る(A.商談や相談の打ち合わせ日時 B.有益なコンテンツの継続配信)
(3)ユーザーの役に立つ〇〇診断
業界に応じた診断系コンテンツ(Webサイト診断、SEO診断、SNSアカウント診断など)を提供することで、ユーザーのアクティブ率が上がります。汎用的なフォーマットもあるので、下記のSAKIYOMIのフォーマットを参考に、取り入れてみてください。ユーザーの反響も良くなり、クリック率も高くなります。

今回は「YouTube」「X」「LINE」の活用についてそれぞれ要点を紹介しました。次回もどうぞお楽しみに。
※本稿は『営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60』(ブックダム刊)の一部を、著者の協力を得ながらMarkeZine向けに再編したものです。