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TikTok広告攻略のカギは「界隈」にあり!味の素が「完全視聴率4.2倍」を実現できたワケ

 TikTok Shopの日本上陸を機に、TikTok広告は広告メディアとしての存在感を一段と高めている。一方で、SNSならではのオーディエンス理解(WHO)を踏まえ、広告効果を最大化しつつ運用効率も高めることに課題を感じるマーケターは少なくない。味の素はこの課題の解決に、フリークアウトのTikTok特化型プロダクト「alpaka(アルパカ)」を試験導入。その結果、完全視聴率4.2倍、完全視聴単価-79%という驚きの成果につながった。今回は味の素、フリークアウトの両社に取材。導入理由から具体的な成果、技術的な仕組みまで、成功の理由を多面的に深掘りしていく。

味の素の縦型ショート動画活用戦略

MarkeZine編集部(以下、MZ):味の素において、TikTok広告をはじめとした縦型ショート動画は、コミュニケーション戦略でどのような役割を担っているのでしょうか。

油谷(味の素):これまで当社のデジタル広告、特に縦型ショート動画は、テレビCMではリーチしきれない若年層へのリーチ補完という役割が中心でした。現在はその考え方を発展させ、単に世代で区切るのではなく、同一のターゲットに対してテレビとデジタルでメッセージを使い分ける立体的なコミュニケーションを目指しています。その中で縦型動画はTikTok、YouTube Shorts、Instagram Reelsの3媒体を活用し、配信結果を見ながら予算を最適化しています。

味の素株式会社 食品事業本部 マーケティングデザインセンター コミュニケーションデザイン部 コミュニケーション戦略グループ 油谷 一輝氏
味の素株式会社
食品事業本部 マーケティングデザインセンター コミュニケーションデザイン部 コミュニケーション戦略グループ
油谷 一輝氏

MZ:ブランドやターゲットによって、3媒体の使い分けに傾向はありますか?

冷水(味の素):たとえば新商品である「クノール サクサクdeコパン」など若年層向けの商品はTikTok、レシピと相性の良い「丸鶏がらスープ」などは保存して見返すニーズの高いInstagram、というようにブランドやターゲットとの相性で使い分けています。ただ、これはあくまで初期仮説ですので、最終的には各媒体の数値を分析し、最も効果的な配分に調整していきます。

決め手は“クリエイティブを問わない”再現性

MZ:今回「alpaka」を導入された背景として、TikTok広告運用で抱えていた課題感を教えてください。

冷水(味の素):クリエイター制作のショート動画は特に広告効果がクリエイティブの質に大きく左右され、クリエイティブがターゲットに刺さらないと、その後の運用により効果を底上げすることが難しく、課題を感じておりました。また運用上のKPIを達成するために、ターゲット最適化の観点から年齢や興味関心のみの比較的広いターゲティングで配信していたため、どうしてもクリエイティブ頼りの運用になっていました。

味の素株式会社 食品事業部 マーケティングデザインセンター コミュニケーションデザイン部 コミュニケーション戦略グループ 冷水 秀行氏
味の素株式会社
食品事業部 マーケティングデザインセンター コミュニケーションデザイン部 コミュニケーション戦略グループ
冷水 秀行氏

MZ:そうしたなかで、「alpaka」を導入されたきっかけはなんだったのでしょうか。

油谷(味の素):YouTubeなどの他媒体では広告効果改善ツールを試していたのですが、TikTokに特化したツールはこれまでなかったので、まずは試験的に導入してみることにしました。

 テスト導入時には、複数パターンでABテストを実施。個人のインフルエンサーが作った動画、料理メディアが作った動画、当社の公式動画など、様々なクリエイティブで通常配信と「alpaka」を使った配信を並走させて検証しました。結果、どのような形式の動画でも「alpaka」配信のほうが視聴率などの指標が明確に改善したのです。クリエイティブを問わない再現性の高さから、本格導入するに至りました。

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ユーザーの熱量を捉える「界隈」ターゲティングの強み

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この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社フリークアウト・ホールディングス

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/10/02 10:00 https://markezine.jp/article/detail/49690

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