国内でもCPAは44%の低下、CVRは20%改善を確認!
――サイバーエースが支援した国内での活用事例はどのようなものですか?
宍倉:2025年5月に単品通販業のお客様にSignals Gatewayを導入しました。この企業は元々コンバージョンAPIゲートウェイを導入し、計測の最適化を進めていました。驚くべきことに、その状態からSignals Gatewayを追加したことで、さらにCPMは30%低下、CVRは20%改善、CPAは 44%も低下するという結果になりました。

――Signals Gateway導入の手順についても教えてください。
本多:コンバージョンAPIゲートウェイを既に導入している企業であれば、追加でSignals Gatewayを設定します。未導入の場合はSignals Gatewayを設定することでコンバージョンAPIゲートウェイも導入できるイメージです。
手順としては、まず当社でSignals Gatewayのアカウントを作成します。クライアント側でご対応いただく作業は、Metaのサーバと連携するためのサブドメインを発行していただくだけです。媒体の連携や計測設計といった専門的な設定は、すべて当社にお任せください。
企業がデータ活用に向き合う際、必要なこととは?
――広告主の作業としてはサブドメインを発行すればいいのですね。とはいえ、Signals Gatewayを用いて成果を出すためには、ツール環境を整える以外のことも必要かと思います。広告主が対応すべきことはありますか?
本多:広告主の皆様に行っていただきたいのは、自社のファーストパーティデータの活用方針やプライバシーポリシーをしっかりと策定することです。Signals Gatewayの最大の強みは、このファーストパーティデータを活用した計測環境を構築できる点にあります。そのため、広告主企業にしかできないこの部分を整えていただくことが、成果を出す上で非常に重要になります。
また、生成AIの進化によって、データの取得や整理を自動化できるようになりましたが、そのデータを明確に説明できる形で保持していなければ、活用は難しくなります。自分たちがどのようなデータを持っているのかを、しっかりと理解しておくことが第一歩です。
ただ、データは活用しなければ意味がありません。どのようなデータがあり、それをどう広告成果につなげていくかという戦略設計を、当社も一緒に考えさせていただきたいですね。

――データへの向き合い方や活用方法を模索している企業もあると思います。
本多:プラットフォームから新しいプロダクトが出た際、その価値をいち早く見極めるのが代理店の介在価値です。特に近年は、「デジタル広告」と「ネットワーク」両方のドメイン知識、そしてそれを形にする「実行体制」が揃っていなければ、新機能を使いこなすことは困難です。このすべてを備え、スピーディに成功事例まで落とし込んで企業様にご提案できるのが、私たちの強みだと考えています。
宍倉:Cookieレス対策について課題を抱える企業は多いです。しかし「具体的にどのようなソリューションを活用すると解決できるか?」を説明できる企業は限られているように思います。一方、プラットフォーム各社は様々なソリューションを提供しています。この中で、支援企業がいち早く活用方法を設計し、クライアントに提案していくことが重要だと考えています。