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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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令和を生きるガールズたちのインサイト&トレンド速報

ちょっとした日常にも「映えるネタ」を探す、令和女子のエンタメ消費の形

 この連載では、「女の子」を中心に研究・プランニング・事業開発を行う電通の社内横断チーム「GIRL’S GOOD LAB」のメンバーが毎回テーマを設けて、今、Z世代の女の子たちの中でトレンドになっている事象をピックアップし、電通グラレコ研究所のイラストとともに、その裏に潜む女の子たちのインサイトを解説していきます。

食でも美容でも“エンタメ思考”が広がっている?

 今月のテーマは、「手間のかからないエンタメ思考」です。ここでいう“手間のかからない”とはつまり、“お金や時間をかけずに、日常の中で楽しむことができる”ということ。すなわち、数年前からトレンドワードとなっている「タイパ(タイムパフォーマンス)」や「コスパ(コストパフォーマンス)」の延長線上にあるエンタメ消費の在り方を指しています。今回は、そんなエンタメ消費の形を取り上げます。

 象徴的なトレンドは、コンビニエンスストアやファストフードチェーンなど身近なお店の商品を使ったアレンジフード・アレンジドリンク。皆が知っているあの場所・あの店で買える商品で、オリジナルのメニューを作ることができる!という「手軽なオシャレ感」が受け、「#コンビニアレンジ」「#ドリンクレシピ」「#おうちカフェ」などのハッシュタグワードと共に自作レシピを発信する女の子が増えています。

トレンド例1:おうちで簡単アレンジフード

 たとえば、最近流行した「焼きポン・デ・リング」。ミスタードーナツの人気商品「ポン・デ・リング」を“フライパンで焼いて食べる”というアレンジが注目を集めました。

 また、美容・健康系フードでは「ヨアボ(ヨーグルト・アイス・ボウル)」が話題に。専門店に行かずとも、身近に買えるヨーグルトアイスやフルーツだけで作ることのできるアレンジフードとして広がりを見せています。

トレンド例2:カスタムドリンク

 こうした流れの中で、より“カスタム性”に焦点を当てた「カスタムドリンク」のトレンドも登場しました。コンビニエンスストアで販売している「レモン飲料」と「飲むゼリー」を混ぜた「むくみ&疲労撃退ドリンク」や、「水」・「緑茶」・「はちみつ」・「レモン果汁」を混ぜた「美肌ティー」などがその好例で、身近に手に入る商品を自分好みにカスタマイズする、という「“手軽さ”と“アレンジ”を絶妙なバランスで楽しむことができるエンタメ性」が人気のポイントだと言えます。

 ちなみに、こうしたカスタムドリンクは自宅で気軽に作ることができるため、見た目がオシャレでエコ・節約にもつながる「ストロータンブラー」に入れて飲むスタイルが人気を集めています。

トレンド例3:100均財布

 この新しいエンタメの形は、食文化以外の面でも見られます。100円ショップのポーチを財布にするという「100均財布」がその一例です。

 100円という低価格ゆえに購入のハードルが低く、複数をそろえて気分に合わせて“着せ替え”感覚で楽しむ投稿も目立ちます。加えて、これまで述べてきた「カスタマイズ文化」との相性の良さも見逃せません。シンプルなデザインやキャラクターものの100均財布は、ステッカーや刺繍、チャームなどで自分好みのデザインにアレンジでき、たとえば「推し」をテーマにアレンジを施すことも可能です。

 ここでもやはり、カスタムドリンクで見られたような「“手軽さ”と“アレンジ”を絶妙なバランスで楽しむことができるエンタメ性」が存在しています。なお完成度の高いカスタムはSNSで拡散されており、100均財布が「自己表現ツール」として評価されていることがわかります。

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続くガチャガチャ人気、「ランダム性」もエンタメ要素に?

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この記事の著者

三好 ひなた(ミヨシ ヒナタ)

株式会社 電通 第3マーケティング局 マーケティング・プランナー

2024年入社。ソフトドリンク・ファストフード・菓子などの食品/飲料商材や、美容ドリンク・ランジェリー・コスメ・ファッションなど女性向け商材を担当。クライアントの広告戦略や商品開発に寄り添う上でヒントになる若年女性のインサイトを「GIRL’S G...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/11/06 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50041

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