あの子の正解がわたしの正解!インフルエンサー丸ごとフォロー
インフルエンサーを憧れの対象としてSNSでフォローし、彼らが紹介する情報やアイテムを参考にしたり、取り入れたりする女の子たちはこれまでも多くいましたが、最近はインフルエンサーが選ぶものを丸ごとフォローしたいという傾向が強まっています。
たとえば、2024年頃からSNSで流行している「#メイクレシピ」は、インフルエンサーが自撮りの写真とともに、そのメイクで使用しているアイテムをコラージュした1枚を投稿するコンテンツのこと。メイクレシピで紹介されたアイテムを丸ごと真似すれば、そのインフルエンサーの顔に近づけるということで、人気の投稿フォーマットになっています。
そういったトレンドをプロモーションに応用している例も出てきています。たとえば、通販サイトのQoo10では、年に数回開催されるキャンペーン「メガ割」の直前に、インフルエンサーにおすすめアイテムを投稿してもらい、メガ割でそのおすすめアイテムを丸っとパッケージにして販売するといったフォーマットが定着しています。
女の子たちは迷うことなく「インフルエンサーが選ぶもの=自分にとっても正解」と見なすようになっており、それがそのまま購買行動にまで繋がるようになっているのです。つまり、インフルエンサーは単なる憧れの対象ではなく、自分にとっての正解を探すためのフィルタリング的な役割を果たすようになっているとも言えます。
そのため、支持されるインフルエンサーには「真似したいセンスの良さ」に加えて、「頑張れば真似できそうな身近さ」の掛け合わせが重要な要素となっています。投稿も、メイクやスタイリングの手順や使用するアイテムの購入先がそのまま提示されるフォーマットが、迷わず「再現できる!」という点で支持されているようです。
結婚や恋愛も、プロやAIにお任せ?
ほかにも、婚活市場では、結婚相談所を利用する20代が増えていると言われています。
その背景には、ここ数年でのマッチングアプリの浸透があります。マッチングアプリが一般的に利用されるようになったことで、気軽に様々な相手と出会える可能性は広がりました。一方で、あまりにも選択肢が多く、自分にはどんな人が合うのかがわからない、失敗したくないという悩みも出てきています。そうした理由からも、プロのカウンセラーが自分の理想の相手を選んでくれる「結婚相談所」は、今の「迷いたくない」女の子たちのニーズにピッタリなのです。
また、電通「対話型AIとの関係性に関する意識調査」の中で、対話型AIに感情を共有できる10~20代は7割超という結果も出ているように、ChatGPT(通称:チャッピー)を相談相手にして、様々な選択や判断をAIに委ねるという女の子も増えてきています。
SNSのアルゴリズムの精度も上がり、自分で選ばなくても見たいコンテンツや欲しい情報がレコメンドされ続けるようになった今、自分で調べる・比較検討することが必要なくなり、その結果、意思を持って自分で選ぶことが苦手な女の子たちが増えているようにも感じます。
