第1の柱「ブランディング」、ミドルファネル拡大に注力
TikTok for Businessは、2025年5月に「Brand Consideration」というソリューションの提供をAPACで開始している。これは、商品やサービスに既に高い関心を示している購買意欲の高いユーザーの拡大、つまりミドルファネル(検討フェーズ)の拡大を支援するものだ。2026年は「ブランディング」を戦略の柱とし、中でも「Brand Consideration」を通した広告主企業の支援に注力していく。

ミッドファネルを重視する理由はシンプルで、ミッドファネルへの投資がパフォーマンス向上に直結することが明らかだからだ。実際、実証実験では以下のような結果が出ているという。
・TikTok内でCVしたユーザーの50%がConsideration(検討)層から来ている
・TikTok外のCVにおいても、35~45%のCVがConsideration(検討)層から生まれている
・Brand Consideration(検討)のユーザーは、ファネルダウンした後、5週間程度でCVに至る
2026年は、国際的なスポーツイベントの開催を控えている。加えて、オフラインとオンラインを融合させたTikTok主催のイベントも開催予定だ。こうした大規模イベントを活用し、“モーメント”を捉えるマーケティングの機会も提供していく計画である。
第2の柱「コマース」、TikTok ShopのGMVは月100%で成長中
2つ目の柱は「コマース」。TikTok Shopは2025年6月にローンチされて以来、4ヵ月で約20倍の成長を遂げており(※TikTok for Business調べ)、国内外の主要ブランドが参画。GMV(流通取引総額)は、前月比100%程での成長を続けている。
TikTok Shopの成長を支えるのは、動画を見て新しいものを発見し、そのまま購入するという、TikTokならではの「発見型」の購買体験である。この購買体験の魅力が特に発揮されやすいカテゴリーとして、ファッションやビューティー、日用消費財が挙げられた。
TikTok Shopはアプリ内でCVまで完結するが、一方でTikTok for Businessはアプリ外での購入を促すコマースマーケティングにも注力している。
たとえば、前述の「Smart+」と、カタログ広告(カタログ内の画像/動画/商品情報を使用してパーソナライズ化された広告を作り出す広告ソリューション)の組み合わせが推奨されており、「Smart+と組み合わせて活用することで、その企業に合った形(指標)で効果を発揮する」と説明された。
