第3の柱「リード獲得」、効率化を加速させる「Smart Lead」
3つ目の柱は「リード獲得」である。リード獲得は、パートナー企業のビジネス成長を支援する上で重要な領域であり、新規リードや新規顧客の獲得への投資額は、直近1年間で1.5倍以上に拡大している。
2026年に向けて、リード獲得をより強力に支援するため、既存プロダクトの進化と新プロダクトの追加が行われる。

中でも注目されるのは、既存プロダクトをアップデートした「Smart Lead」。「Smart Lead」では、1つのキャンペーンを作成するだけで、AIが最適なフォーマットを判定し、最も効果的な形でリード獲得を実行できるようになる。具体的には、インスタントフォーム、TikTokダイレクトメッセージ、ウェブサイトという3つの流入経路を1つの統合設定で扱えるようになり、より一層自動最適化が進むことになる。
第4の柱「アプリ広告」、成果最大化を導くポイント
最後4つ目の柱は「アプリ広告」だ。アプリ広告のトレンドとして、多くの広告主がAEO(App Event Optimization)やVBO(Value Based Optimization)といった、より深いファネルへの最適化にシフトしている。その理由は「より深いファネルに最適化したほうがより良い成果が出る」からである。
実際、日本のトップクライアントのデータでは、モバイルアプリのインストールを目指すキャンペーンに比べ、深い階層で最適化をかけているキャンペーンはCVが最大で12倍向上しているという。
深いファネルに最適化していくために重要なのが「データポストバック」である。これは、ユーザーがアプリ内で起こした行動(アカウント登録、購入など)をTikTokに送り返す仕組み。アプリ内行動を正確にポストバックすることで、「本当に価値のある最も重要なユーザー」を精度高く学習できるようになり、広告配信の精度が一気に向上する。実際に、マストハブイベント(インストール、アプリ起動、登録、購入)のデータをポストバックすることで、CPAが約20%改善、ROASが約10%向上するというデータがある。
さらに、TikTokは各業種に即した最適化イベント「Best Event Action(ベストEA)」を定義している。アプリユーザーの行動は業種によって大きく異なるため、その業種に即したモデルで最適化を図ることが重要なのだ。つまり、広告主企業は、自社の業種に即したベストEAを設定することが非常に重要と言える。

以上、TikTok for Businessの2026年の戦略における4つの柱を紹介してきた。アップデートの多いプラットフォームであるTikTok、来年の動きにも注目したい。
