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「Duolingo」がグッズ・ドラマ化!一過性のバズに閉じず“事業資産”に変える、IP活用のステップ

 言語学習アプリ「Duolingo(デュオリンゴ)」のキャラクター「Duo(デュオ)」。SNSでも圧倒的な人気を博すキャラクターだが、2025年12月に開催されたポップアップストアでは1万人を動員し、グッズ完売が相次いだという。そこで、Duolingo日本マーケティング責任者の水谷翔氏を取材。グッズ化やドラマ化といった「IP活用」に取り組む背景や、「ちいかわ」から学んだオフライン接点の破壊力、そしてグッズがアプリの「継続」を促すという効果について深掘りする。デジタル完結のサービスがいかにして「形ある資産」へと昇華したのか、その戦略について聞いた。

1万人が来場、完売続出のポップアップストア

──2025年12月に開催されたポップアップストア「DUOMART」の反響はいかがでしたか?

 大盛況でした。整理券制でさばける最大人数の7800人を目標にしていたのですが、それを大きく上回る1万人の方々にご来店いただきました。売上に関しては具体的な数字は公表できないものの、こちらも想定を大幅に超えました。完売してしまった商品も多く、ポテンシャルを改めて感じさせられましたね。

Duolingo Director of Regional Marketing, Japan 水谷翔氏
Duolingo Director of Regional Marketing, Japan 水谷翔氏

 ポップアップストアの終了後も、SNS上では「次もやってほしい」「オンライン通販をもっと拡充してほしい」といった、グッズへの強い愛着や欲求を示す声が明らかに増えました。DuoというキャラクターがIPとして次の段階に進めたという、確かな手応えを感じています。

 また、社内、特にグローバル本社や社長からも「よくやった」という評価をもらいました。今後グローバルで同様の展開を推し進めていく契機になったという意味でも、日本がその起点を担えたことは良かったと感じています。

世界No.1語学アプリ「Duolingo」とは?

 「誰もが利用できる、世界最高の教育を開発する」をミッションに掲げる語学学習アプリ。英語や韓国語など42の言語で、合計250以上のコースを基本無料で提供。全世界でDAUは5,270万人を擁し、教育アプリのダウンロード数では世界1位を誇る。

 多くの語学学習者が挫折する「モチベーションの継続」という課題に対し、ストリーク(連続記録)やXP(経験値)競争といったゲーム要素で楽しく学べる仕組みを追求。学習継続を促す存在として、アプリ内やプッシュ通知でユーザーを励ますのが、緑のフクロウのキャラクター「Duo(デュオ)」。“狂ったフクロウ”のキャラクターとして、SNS上でも人気を博している。水谷氏を含む2名のチームで、日本市場のマーケティングを担当。

Duoがアプリの「継続」と「認知」を支える

──デジタル完結のアプリでありながら、今回あえて「リアル店舗」を展開した狙いは何でしょうか。

 大きく2つあります。まずアプリ目線で言うと、イベントの開催時期が年末だったことが関係しています。年始は新年の抱負として語学学習を始める方が増える一方で、年末は仕事やイベントで忙しくて、アクティビティが落ち込む傾向があります。そこで、Duoのグッズを生活空間に置いてもらい、ある種の「監視効果」で学習を思い出すきっかけにしてほしいと考えました。

 もう1つはIP目線です。おかげさまでDuoはSNSでも人気を博し、2025年9月に発売された、「ガシャポン」の「めじるしアクセサリー」も、都内で早期に完売するなど、需要が想定を大きく上回っていました。このIPとしての勢いをさらに加速させたいという狙いがありました。

「ガシャポン」の「duolingo めじるしアクセサリー」

──IP活用において、KPIやアプリ事業への貢献をどう捉えていますか?

 本業はアプリビジネスなので、最重要指標がDAUであることは変わりません。IPは、DAUを増やすための「認知拡大」に寄与してくれる存在だと位置づけています。

 また、Duoは「アプリが選ばれる確率」を上げる役割も担っていることもわかっています。ユーザーインタビューでDuolingoを選んだ理由を尋ねると、「緑のフクロウがかわいかったから」と答える方が驚くほど多いのです。ブランド体験のさらに手前、ショッパー体験としてアプリを選ぶ段階で、強力なフックになっています。

 さらに、ユーザーの行動として「おすすめ語学アプリ」といったまとめ記事に載っているアプリを一気に複数ダウンロードし、使いにくいものをアンインストールして選別していく、という傾向があります。そこでもDuoという存在が「楽しく続けられそう」という印象を与え、“生き残る”上で大きな貢献をしてくれています。

次のページ
Duoを軸とした「IP展開」の構想とは?

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この記事の著者

堤 美佳子(ツツミ ミカコ)

ライター・編集者・記者。1993年愛媛県生まれ。横浜国立大学卒業後、新聞社、出版社を経てフリーランスとして独立。現在はビジネス誌を中心にインタビュー記事などを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/03/16 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50479

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