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ブランドの信念をいかに体現するか Damienさんに聞く、Figmaが実施したブランドリフレッシュ


 Figmaは先日、5年ぶりにブランド・アイデンティティをリフレッシュしたことを発表した。同社はどのような考えのもと、今回のブランドリフレッシュを推進したのか。本取り組みの背景や、ブランドとして信念を体現するための考えかたとは――。本プロジェクトの責任者をつとめたFigmaのクリエイティブディレクター Damien Correllさんに話を聞いた。

拠りどころとなった、Figmaのブランドを支える3つの信念

──本ブランドリフレッシュのプロセスを教えてください。

 Figmaが最後にブランドをリフレッシュしたのは2019年でしたが、そのときはおもにビジュアル面に関する刷新でした。当時Figmaにはひとつの製品しかありませんでしたが、今では複数のプロダクトを展開するプラットフォームになっている。こうした現状をビジュアルやブランドに反映し、さまざまなユーザーと親和性の高いものにしたいと考えました。

 このプロセスを始めたのは約1年前。私たちはブランドの取り組みの核心を掴み、ひとつの方向に向かうため、会社やブランドが直面する課題を定義するような短くシンプルで力強いステートメントを考えました。それによって、ブランドの独自性や、それをもとにどのように課題に対応していくのかを示したかったからです。

 ただこのステートメントは方向性を示すものであって、地図というよりはコンパスのようなもの。すべてのステップを教えてくれるわけではありませんが、正しい方向を教えてくれます。私たちは多くの時間をかけて内省し、これまでの歩みや現在の立ち位置、そして未来について考えた結果、「Build by Design」というフレーズにたどり着きました。短くシンプルでありながら、これまでの私たちの道のりを的確に示しており、それと同時に未来に向けての扉をも開く言葉です。

 私たちがこの表現を気に入っている理由はいくつかあります。ひとつは、デザインは「Build」から始まるものですが、私たちがもっとも得意としているのがデザインであり、そんなデザインによってユーザーから認知されていることを再認識させてくれるからです。もちろんこれからもデザインはFigmaのコアであり続けると思いますが、私たちは今、デザインを超えていき、さらにはデザインの可能性を変革する立場にある。Figmaはすでに、多くの人にデザインプロセスを開放してきたと自負していますが、できることはまだまだあるのです。製品、ウェブサイトだけでなく、デザインによってブランドや会社をも形づくることができますが、デザインはプロセスの単なるいちステップではありません。

 この大きなブランドのアイディアを支えているのは3つの信念です。これらは、世界におけるFigmaの役割をわかりやすく表現しており、私たちの行動や次にとるべきアクションを後押ししてくれます。

 最初の信念は「デザインはすべての人に関連のあることであり、この信念はデザインの定義を拡大する」。つまり、デザインがもつ役割を広げ、デザインのありかたやそれに参加できる人を増やしていくということです。デザインはスキルや役割、部署のことではなく、世界を理解し、再構築する手段のひとつ。そしてそれは、アートとサイエンスの両方を融合させるための柔軟なプロセスでもあります。

 同時にFigmaは、誰もが自由に問いを立て、問題を発見し、解決策を創造したときにこそ、本当のイノベーションが生まれると信じています。そしてそれこそが、デザインプロセスのすべてなのです。

 信念のふたつめは「クラフトは差別化要因である」こと。これは、ものづくりをする人、細かいことにこだわる人、物事がどのように動いているのかを理解したり、それをどうすれば改善できるかを追求する人々が共鳴するものでしょう。

 外部からの指示ではなく自らの意志で積極的に行動を選ぶ人たち、つまりクラフトに対して深い関心と情熱を持つ人々は、目的意識と誇りが交わるところにいます。そして、その姿勢こそが、真に優れた作品を際立たせる根拠になる。それは必ずしも目に見えるわけではありませんが、確実に感じ取れるものだと思っています。

 Figmaにとって、それはプロダクトに手を加え、細部にまでこだわり、品質を最優先するということ。この信念が、創造性とクオリティを融合させた、革新的でプロフェッショナルなツールを開発するための、私たちの原動力になっています。

Figma.inc Creative Director Damien Correllさん

 そして最後の信念。それは、「想像と現実のギャップを埋める」というFigmaのビジョンに直接つながっている「アイデアは始まりに過ぎない」という考えかたです。これは「デザイナーであれ、開発者であれ、何かを作り上げる人、行動する人であれ、大胆で野心的、かつ革新的なアイデアを持つことは出発点に過ぎません。それに満足せず形にし、実現させるところまでやり遂げる必要があるのです。さらにはそれを、ユーザーのもとに届けなければなりません。

 Figmaは、クリエイティブなプロセスと技術的な側面が交わる場所である――。こうした信念をもとに、私たちはビジュアルの変更に取り組みました。

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この記事の著者

中村 直香(ナカムラ ナオカ)

編集部。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/03 09:10 https://markezine.jp/article/detail/50583

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