「クルマと音声」の親和性、その感覚を確かめたかった
――自動車業界では古くから音声メディアが重視されてきたと思います。改めて「クルマと音声」の親和性についてどのようにお考えでしょうか。
ラグジュアリーリテールを経て約4年前にBMW Japanに入社。ペイド・オウンドメディアを含むマーケティングコミュニケーション全般を統括しながら、個別キャンペーンにもプレイングマネージャーとして携わる
友住:BMWでは元々、音声メディアとの相性の良さには自覚的でした。車内は耳が研ぎ澄まされる特別な空間で、運転に集中しながらも音には自然と意識が向く。そういった意味で、音声メディアとの親和性は高いと確信しています。
メディアプランナーとしてマス・デジタルを横断したクロスメディアプランニングを担い、「広告接触とリアル行動の可視化」を積極的に推進している
坂田:クルマと音声メディアとの親和性は感覚的には理解していましたが、その効果をデータで可視化できないことが長年の課題でした。一方、近年では世の中的にも音声メディアへの注目度が高まっており、特にSpotifyでは広告ソリューションを開発し続けており、その注力領域の一つには「In-Car(車内利用)」がある。これらの要素が重なり、今回本格的に取り組むことになりました。
クロスメディア設計にSpotifyを組み込んだ理由
――貴社ではテレビCM、デジタル広告、OOHなどを組み合わせたクロスメディアのキャンペーンに以前から取り組まれてきたとうかがっています。
2025年Q4に実施した「DISCOVER BMW CAMPAIGN」ではその取り組みをさらに強化し、音声メディアとしてラジオCMだけでなく、Spotify広告にも出稿を広げたそうですが、そこにはどのような背景があったでしょうか。
友住:大きく2つあります。1つは先述の課題感のとおり、デジタル音声メディアの効果を検証し、可視化することです。以前にもSpotifyへ出稿したことはありましたが、具体的な行動変容、来店につながっているかについては検証できていませんでした。今回のキャンペーンのKPIがディーラーへの来場促進だったため、出稿が来店に結びついているかを明確にしたいと考えました。
もう1つは、Spotify広告とunerryの人流データが電通のマーケティング基盤「STADIA360」を通して連携されたことによって、輸入車ディーラーなど自動車関連施設への来訪履歴を持つ高関心層に直接アプローチできるようになった点です。競合との市場シェアの奪い合いは常に課題に感じてきたので、この点は特に魅力的に感じました。
――その検証が今回初めて実現できた背景を教えてください。
電通でラジオセールスを約10年、自動車メーカー担当営業も経験後、2023年にSpotifyに参画。現在は自動車領域を中心に広告営業を担当する
村上:電通の開発するSpotify広告の効果計測ソリューション「SONATA」との連携を拡大したことで、人流データを使用し、電通のマーケティング基盤「STADIA360」を掛け合わせたSpotifyの広告配信・効果検証が可能になりました。Spotifyとしても、クライアント・代理店のビジネスニーズに応えるべく広告ソリューションを日々進化させており、今回はそれが形になった事例です。

