Webではできることが、モバイルだと困難に
デジタルフォレストには『モバイル版 ヒューリスティック評価』という、ユーザビリティ評価を行うサービスがあります。そのサービスを利用し、ユーザビリティにおいて特に評価が低かったポイントにおける原因を究明してみますと、バックヤードのシステムの仕様に関係していることが実に多かったりと、簡単に改善できないことがよくあります。
例えば1つのケースとして、“サブ画像を大きくしたほうが良い”場合を挙げたいと思います。
Webだと画像を大きくするために、ページレイアウトや拡大ボタンの設置、拡大率の変更など、ちょっとした工夫でできたりするのですが、モバイルの場合そうは行きません。
多くのサイトではCMS使っていて、キャリアや機種ごと、そして公式/一般サイトでページを出しわけしていますので、簡単なことのように思えるこのようなことでも、CMSの仕様を全部変えなくてはならなかったりします。となると、システム部門を巻きこまなくてはならないし、仕様変更にお金はかかるし、
「じゃあ画像を大きくして、どれぐらい売上が上がるって言うんだよ!」とかいう他部署の怖い反抗に堪えなければならないし…ちょっとしたことでも、えらい大ごとだったりすることが多いのです。

で、こういうとき、いくら「コンサルティング会社の人が言っているから」と言っても「じゃあ、それをやって幾ら儲かるか計算して来い」とか言われてしまうと、シュン…となってしまうわけです。私は、そうした社内交渉のときにこそ、アクセス解析データを使うことが重要だと考えています。