SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

マーケティングの未来を探求!MarkeZine Day 2008レポート

【MarkeZine Dayレポート】
「サザエさんに登場する三河屋さん的サービス」20XX年、マーケティングの近未来像

20XX年のマーケティング像

 そして、湯川氏がもう1つ注目しているのが、facebookやmixiなどにおける個人やコミュニティの属性を活用した「ソーシャル広告」である。

 既に、モバイル広告のadmobは、facebookからユーザー属性情報を受け取り、それに基づいて属性にあった広告を配信している。たとえば「男性でスポーツ好き」という属性に対して、サッカーの広告が掲載されるというわけだ。さらに、facebookから無料で提供されているのも「連携」という意味で画期的だという。そうしたもちつもたれつの関係によって、今後はすべてのものがつながってくることが期待される。

 さらにテクノロジーの進化によってPCを飛び越え、日常的に接するあらゆるもの、バーやカジノ、電車、エレベーターなどがメディアになる可能性を秘めている。中でも湯川氏が注目するのが、ウォルマートやベストバイなどの「店舗内デジタルサイネージ」である。米国で6000店、2億5000万人の購入寸前という瞬間に目にとまるとなると、メディアとしてあなどれない。

 しかも、外の天気の動向を認識し、モニターから見ている人を分析して、合致した情報を変えることもできる。いや、将来顧客のPOSデータと連携するようになれば、もっと細やかな広告表示ができるようになるだろう。

 こうしたことから、店舗内のデジタルサイネージは2年以内に急成長し、5年以上に市場規模でテレビを抜くといわれている。もちろんモバイルなどのツールも含めれば、もっと早い時期になることは明らかだ。

 「広告~販売」という一本道から、広告やWeb解析、CRM、POSといったあらゆるシステムが複雑につながり合っていく。そうした大掛かりなパラダイムシフトが起きつつあるということなのだろう。

 その中で、日本は日本人ならではの細やかなマーケティングがあり、それを連携プロセスに載せていくことによって大きな強みとすることができるという。特にモバイル分野では世界をリードしており、実験的な試みが可能な土壌にもある。湯川氏は「日本で培われたマーケティングの考え方」が世界的なスタンダードになる可能性について触れ、多くの聴講者に強い励ましの言葉をおくった。

 【MarkeZine Day その他のレポートはこちらからどうぞ】

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
マーケティングの未来を探求!MarkeZine Day 2008レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2008/09/29 11:30 https://markezine.jp/article/detail/5524

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング