ニフティに聞く、広告データ活用術
株式会社スパイスボックスが提供する、インターネット広告の出稿量調査サービス「Trend-spice!(トレンド・スパイス)」。クライアント別・業種別・掲載面別の調査ができるのが特徴だ。
前回に引き続き、Trend-spice!の活用事例をご紹介しよう。
今回の取材先は設立23年目を迎えたISP大手のニフティ株式会社。同社が運営する人気のポータルサイト「@nifty」の運営においてTrend-spice!のデータがどう活用されているのかを、同社 広告ビジネス営業部広告企画チーム 営業推進ユニットの新井里枝子さんに伺った。
@niftyは、月間ユーザー数が1,800万を超えるポータルサイト。新井さんが所属する営業推進ユニットは、営業担当や企画担当に対する支援が主な仕事だ。質の高い提案を実現するために、Trend-spice!を使っているという。
「現場の営業担当者に対して、クライアントへの提案に役立つデータを提供するほか、商品企画の担当者に対しても、業界の動向を踏まえた商品企画をバックアップします。営業からの声を吸い上げ業界の動きを観察しつつ、売れる商品を提案するユニットということです」
「直接営業」にも「チャネル営業」にも役立つデータ
これらの業務を遂行するなかで、Trend-spice!の機能はどのように役立っているのだろう。新井さんは、業務別に次のように説明した。まずは、営業支援の場合。
「当社の営業は、直接クライアントにプロモーションを行う『直接営業』と、広告代理店やメディアレップと連携する『チャネル営業』に分かれます。Trend-spice!から得られるデータは、これら両方の営業のサポートに役立っています」
タイアップ企画など、コンテンツと密に結びついた提案に人気があるが、これには、長期に渡るクライアントとの協業が必要になる。そこで活躍するのが直接営業だ。
「この場合はクライアント別や業種別、また、事前に登録した広告主の広告が出稿されたことをメールで知らせてくれる速報通知機能を使って出稿量を調査し、プレゼンの事前資料として営業担当者に渡すようにしています。季節変動やトレンドが分かれば、より効果的にアポイントが取れるのはもちろん、効果的なプレゼンが可能になります。また、当社は多くのコンテンツを保有していますが、クライアントにすべてのサイトを説明するのは、お互いにとってムダになりかねません。過去の出稿などからどういった媒体に関心があるか調べていれば、ピンポイントな提案もしやすくなります」
一方、広告代理店やメディアレップに対して行うチャネル営業では、サイト別の出稿量データが役立っている。