ニュースサイトや一部のブログなど、日常的に数多くの情報を扱うニュース系のサイトでは、見出しの配置や優劣がユーザーの行動に大きな影響を与えます。
こういったサイトを訪れるユーザーは、日課の1つとしてサイト閲覧を行っています。たとえば、朝会社に来てメールチェックをした流れで、ニュース系サイトにアクセスするようなパターンです。
商品の比較や購買のためにECサイトを訪れるようなユーザーと大きく異なり、ニュース系サイトのユーザーは以下のような行動特性を示します。
- 特定の目的を持たずにサイトを訪れ、興味を引く情報を探す
- 見出しを流し読みし、興味があるものだけクリックして詳細を見る
- 短時間に、必要最低限の情報を得ようとする
弊社のユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)では、こういった流し読みの際にユーザーに認識されるのは、冒頭の15文字程度であることが分かりました。アイトラッキングによる観察では、一つひとつの見出しを読むのではなく、ほぼ一直線に視線を進めていきます。
つまり、この15文字の中に、リンク先の内容が想像できて、なおかつ興味を引く言葉を詰め込めるかどうかで、ユーザーの行動が大きく変わってくるのです。
しかし、実際には15文字の中で見出しを付けるのはかなり難しいものです。単純に文字数を減らすと意味が分かりにくくなりますし、逆にリンク先の内容を正確に表現しようとすれば、どうしても文字数が多くなりがちだからです。
短い見出しの付け方で参考になるのはYahoo!JAPANのトップページのトピックス欄です。13~15文字程度で見出しがつけられているので、ストレス無く流し読みができます。
キャッチーな見出しという点では、新聞や雑誌系のサイトなども参考になるでしょう。
具体的には、
- 固有名や数字を入れる
- カナばかり、漢字ばかりにならないようにして可読性を保つ
- 略語での表現が可能であれば活用する(専門的になりすぎないよう、ユーザーの理解レベルを考慮すること)
- カッコや記号を使ってメリハリをつける
などのポイントに気をつけることで、ユーザーにとって読みやすい見出しを作ることができます。