ミニノートPCは30代・40代で人気
2008年1月の発売以降ノートPC市場でのシェアを急激に伸ばしているミニノートPCが発売されて約1年が経つ。購買支援サイト「価格.com」は2008年12月に、ユーザーに対してミニノートPCについての調査を行い、5,105人(男性91.7%、女性8.3%)から有効回答を得た。
価格.comユーザーのミニノートPCの所有率は24.2%で、約4人に1人がミニノートPCを所有している。ブームの火付け役となったASUSTeKの「Eee PC」が2008年1月に登場して、わずか1年間で急速に普及している様子がうかがえる
世代別に見ると、「40代」が38.7%ともっとも高く、「30代」が28.5%で続いているが、「20歳未満」はわずか2.2%と極端に低くなっている。「学生や子どもでも買える低価格PC」というミニノートPCのコンセプトとは裏腹に、PCをすでに所有していると思われる働き盛りの30~40代を中心に売れているようだ。
最も大きなシェアを獲得したのは、ブームの火付け役となったASUSTeKの「Eee PCシリーズ」で、次点はAcerの「Aspire One」。ASUSTeKの「Eee PC」と、Acerの「Aspire One」を合わせたシェアは51.5%を占めており、この2シリーズが現在のブームを牽引しているといえそうだ。
購入理由で最も多かったのは「本体が小さいから」で、「価格が安いから」を上回っている。ユーザーの多くは「モバイル用途のセカンドPC」としてミニノートPCを購入しており、安さだけではなく、用途に適したサイズも大きな購入理由となっているようだ。また、PC好きなヘビーユーザーには「いじって遊べるPC」としてアピールしているようで、「試してみたかったから」という回答も37.9%に達している。
ミニノートPCを所有している人に満足度を聞いたところ、「大変満足」(32.5%)と「やや満足」(47.4%)を合わせると約8割が満足という高い結果になった。自由回答のなかには、「値段に対して十分すぎる性能」という意見も多く、実勢価格では5万円前後で買えるミニノートPCが多いなか、満足と答えた人の多くが「5万円とは思えない完成度の高さ」と評価している。
一方、ミニノートPCを所有していない人の、今後の購入意欲についてたずねたところ、「購入しない」という回答は15.7%にとどまり、8割以上の人が、条件次第で購入を検討してもいいと考えている。「実際に購入を検討している」と答えた人は31.0%と最も多く、未購入者における購買意欲はかなり高いといえる。
【関連記事】
・ソニーが10万円の小型VAIOを発売、人気のミニノートPCの新たな選択肢に
・不景気でもヒット商品は存在する、逆風を追い風に価値転換するモノづくりとは?【博報堂「ヒット因力2008-2009」レポート】
・「高齢者はパソコンが苦手」はウソ、毎日パソコンを使う人9割超える【高齢者のパソコン・ネット利用動向調査】