オムニチュアのこれからの取り組み
18日の基調講演の後半では、米オムニチュア Senior Vice Presidentのマット・ベルキン氏が同社の新サービスや新しい取り組みについて語った。以下、ポイントだけお届けしていく。
SEM~LPOを最適化「SearchCenter」/「Test&Target」
同氏は、まずはじめに、「SearchCenter」(自動入札にも対応したSEM最適化ツール)と「Test&Target」(サイト内コンテンツをA/Bテスティングするツール)について紹介があった。両サービスをシームレスに連携させることで、SEM~ランディングページの最適化を図れるという。
具体的には、「SearchCenter」内で入稿したワード/ワード群のアイコンをクリックすると、それらのワード/ワード群に対して、A/Bテスティングできるようになる。A/Bテスティングの設定は、表示させたいURL入力し、配信比率を設定するだけの非常に簡単な操作であり、さらにURLのバリテーションも行ってくれるようだ。その結果は「SearchCenter」内でもすぐに確認することができ、どのURLが1番離脱率の低下させたのか、コンバージョンに貢献したのか、という点が一目で分かるようになっている。
また、各URLの中で1番良い効果を返しているページがアイコンで表示されていて、そのアイコンをクリックすると瞬時に表示比率を100%に変更できる。計測タグを一切変更せずに活用できる点も見逃せない。この連携機能は今年の第2四半期(4月~6月)でのリリースが予定されている。
最適なコンテンツを表示「Recommendations」
次に、Omniture Summit 2009ではじめて発表された「Omniture Recommendations」について触れた。
ご存知の方も多いと思うが、一般的にレコメンデーションとは、ユーザーの行動履歴や購買履歴を元に、希望する商品と同種かつ、上等な製品の推奨する「アップセル」や、商品に関連する別の商品あるいは組み合わせ商品などを推奨する「クロスセル」の拡大を実現する機能だ。Amazonが行っている「おすすめ商品」をイメージしていただけると分かりやすいだろう。
「Omniture Recommendations」のデータ元となるのは、同社のアクセス解析ツール「SiteCatalyst」のデータだ。
画面上での設定は非常に簡単で、設定する内容は「プリセットされたアルゴリズムの選択」と「表示率」と「表示するコンテンツ」の3点となる。プリセットされたアルゴリズムの中には「最も売れている商品」「同価格帯の商品」「併売率が高い商品」などがある。
例えば$1,500のドレスを購入した人が、次回サイトに訪れた時に同じような価格帯の違うジャンルの製品バナーを表示してアップセルを狙ったり、そのドレスを買う人が頻繁にあわせて購入している商品を推奨してクロスセルを狙ったりすることが可能になるわけだ。
最適なパターンを見つけるために、この「Omniture Recommendations」と前述した「Test&Target」を連動させることも可能である。本サービスは、日本でのリリースも当然予定されている。