リードを獲得した後のコンタクト方法は?
最初の15分以内に電話/電話は5回まで…コンタクトルールを定義
そして、同社ではこういった資料請求を行ってきた人に対して、いつどのタイミングでどの手法を用いてコンタクトするかというルールも定義されている。例えばフォーム入力から24時間以内に行う行動として
- 最初の15分以内に電話
- 電話が繋がらない場合は5回まで試す
- 留守電を1回残す
- 最適化されたメールを1通投げる
などがあり、営業期間は顧客の状態に合わせて戦略が練られる。なお、「最適化されたメール」の中身は、メールの中身の大半を入手した情報によって自動的にカスタマイズし配信されているとのことだ。会社名・サイトURL・名前・担当となる営業の名前と連絡先などはもちろん、サイトを訪れた人がサイトを渡り歩くにあたって入手した情報をメールに反映させている。反映させるのは次の内容だ。
- 興味がある内容にもとづいた最適な無料の資料の紹介
- 同業種で過去に導入を行ったサイト名
- サイト閲覧者の目的にあった商品の紹介
また、情報を今後随時入手していくことにより、毎月その人に配信されるメールのコンテンツも取捨選択され最適化されていく。そして、今後またサイトに訪れたときは、バナーやサイドバーにはニーズにあったコンテンツが並び、オンラインアンケートを通して更に情報を入手する。
情報を随時反映させてあらゆる部分で最適化を
顧客情報は現在進行形で更新されていくため、例えば自社サイト以外でバナー広告を掲載する際にも、最適化された情報、タイミングで掲載していくことができる。当然、そのグループに最適なバナー、ボタン、クリエイティブをA/Bテストして、コンバージョンを更にあげるという試みも行っているようだ。
ポイント7~8:成功ポイントを常に意識/正しい指標を測定
さて、ポイント4~6の説明に少々時間を割いたが、残りのポイントについて整理していこう。7つめは、「ダイレクトマーケティングの成功は3つの要素からなっている」点だ。その3つと構成比率は「提供している価値(40%)」「最適な対象者(40%)」「クリエイティブ(20%)」となる。そして、最後の8つめは「成功のために正しい指標を測定しているか確認する」ことだ。
例としてあげられたのが、同社のサイト内バナーで同じ事例に関する情報の入手方法として「資料請求」と「オンライン上のセミナー」の2種類を用意。実際に情報を入手した人のコンバージョンレートを調査した結果、資料請求は27%、オンライン上のセミナーは19%と、資料請求の方が4割も比率が多かった。
しかし、データを統合し、その先を見てみると、オンライン上のセミナーの方が、155%以上がコンタクトを取れ、80%以上が購入の検討を行ってもらい、平均2倍以上の売上を見せたという。これら結果を元に、資料請求の段階でまずは最初のコンタクトを行い、その後にオンライン上のセミナーを案内するという方針を決めたという。最後に「これからもユーザーに最適な体験を提供していくことを約束する」と語り、講演を締めくくった。